次はImage Processing(グラフ66・67)だが、こちらもテスト項目ごとに結果の桁が大きく違うので、横軸は対数軸とさせていただいた。また、ほとんどのケースで1Tのテストに失敗しているので、結果はMTのみである。

なお今回から、従来のテスト(Single Float)に加えて半精度(Half Float)が追加になった。個人的にはそれよりも1Tをちゃんと動かしてくれよという感じだが、SP1とかSP2が出てくるまでお預けになりそうだ。

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    グラフ66

ということでまずはSingle Float(グラフ66)。ちゃんとマルチコアの効果があるものが大半ではあるが、Diffusionはそこまでの性能差が出てないのは、メモリアクセスがボトルネックになっているためかもしれない。Half Float(グラフ67)も同等である。

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    グラフ67

ただそもそもx86がデフォルトでHalf Floatをサポートしていないので、これ実際にはSingle Floatに近い状態で有効数字を減らしているだけでは? という気もするし、だとすれば性能差がなくても当然である。この辺はおそらく、GPU側にHalf-Floatのサポートが追加されていることを受けて、CPU側でも同じテストを用意したということだと思うが、現状ではあまり意味がない感じである(AVX512でも、演算形式としてのHalf-Floatはサポートされない)。

コアそのものは(メモリアクセスのボトルネックとかが出なければ)、ちゃんとThreadripperで性能が出るということはわかった。ではそのボトルネックはどうか?