純粋にメモリアクセスの帯域は? ということでグラフ74~77にまとめた。グラフ74・75がMTである。

グラフ74はStreamのIntとFloat、それとグラフ75における256MB~4GBの結果の平均であるが、これだとRyzen Threadripper 2950Xが最高速。Ryzen Threadripper 2990WXはRyzen Threadripper 1950Xにちょっと劣る程度で、オーバーヘッドを考えればまぁ妥当なところか。

  • 「Ryzen Threadripper 2」深層レビュー

    グラフ74

  • 「Ryzen Threadripper 2」深層レビュー

    グラフ75

グラフ75のDetailでは、L3までの範囲はコア数の多さもあってRyzen Threadripper 2990WXが飛びぬけて高速だが(ピークで2.8TB/sec近い)、これはまぁあまり意味がない。

一方、1Tの場合(グラフ76・77)だが、やはり1TにするとRyzen 7 2700Xが最高速という結果になった。Threadripperと異なり、他のダイからの余分な割り込みによるオーバーヘッドが入らないうえ、動作周波数も一番高い訳で、まぁ妥当ではないかと思われる。

  • 「Ryzen Threadripper 2」深層レビュー

    グラフ76

  • 「Ryzen Threadripper 2」深層レビュー

    グラフ77

面白いのはグラフ77で、Ryzen Threadripper 1950Xのみ初代のZenコア、他はすべてZen+コアな訳だが、それによって4MBあたりまで明確に性能差があることが示された形になる。Zen → Zen+でのLatency削減は、1Tの場合でThroughput改善に効果があることが改めて示された訳だ。