昨今のビジネススタイルのカジュアル化で、すっかりビジネスシーンの定番となったリュックスタイル。ラインナップも、本来のリュック機能を持つスポーツブランドに加えて、ビジネスバッグブランドからの進化系と、一気に広がりをみせています。

とはいえビジネスシーンでは、相手からの印象も気になるところ。そこで今回は、ビジネスシーンにふさわしいリュックの選び方とオススメブランドを紹介します。

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    人気のビジネスリュック、どれがオススメ?

機能やデザインはどんなものがオススメ?

選ぶ基準は、スポーツ仕様との差別化と実用性。まずサイズですが、最近は小型化が進んでいるので容量は20リットルあれば充分です。マチ幅は15cm前後で、全体の形はスクエアタイプ。少し改まったシーンにも使用できるよう、横に持ち手付きの2WAY以上のスタイルがいいでしょう。

急な雨でもPCやタブレットを守ってくれる耐水・撥水性もあったほうがベター。取り出しやすい収納などの機能性も重視したいポイントですね。

カラーはブラック・ネイビーといったベーシックカラーの一色遣いが基本です。素材はナイロンがいいでしょう。出張などに備えて、ラゲージとのセットアップはもはや常識です。では、具体的なブランドとオススメの商品を見ていきましょう。

エース・ジーン(ACE)

1940年の創業から、日本におけるビジネスバッグの歴史を刻んできたブランド。機能性、素材開発、デザインなどにおいて常に先駆者と言える一社です。オススメは、エースが社名を冠したブランド「ace.」の最新モデル「Wシールドパック」(商品コード55153)。容量15リットルタイプです。

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    エース・ジーンの最新モデル「Wシールドパック」ブラック

「Wシールド」とは、一つは水の侵入を防ぐウォーターシールドポケット。そしてもう一つが、リュックに多い盗難防止機能です。ファスナーの引き手が収納でき、簡易的なセキュリティ機能を果たします。盗難犯への心理的な効果も高いでしょう。

サイズは少し小ぶり。ナイロン素材でも上質な生地感で、カラーはブラック、ネイビー、カーキの3色展開。新鮮な完成度に"若さ"があり、先駆者としての健在ぶりを感じさせるニューモデルです。価格は23,760円。

TUMI(トゥミ)

1975年アメリカで創業。80年代、機能性に優れたバリスティックナイロン製トラベルバッグの成功から、そのサクセスストーリーは始まりました。125を超える特許を持つそのオリジナリティと革新性は、今も脈々とブランドに受け継がれています。

今回紹介するのは、日本限定スタイルの「JARVIS バックパック・トート」。トートバッグとしてのほか、格納されたショルダーストラップでバックパックとしても使用可能な2WAYタイプです。素材はバリスティックナイロンとレザー。

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    TUMI「JARVIS バックパック・トート」は日本限定

スマートフォンがすぐに取り出せるクイックアクセスポケットなど、さまざまなビジネスシーンに対応する多彩な機能を搭載。もちろん、ラゲージとのセットアップは当然です。アメリカ発想の合理性に日本特有の細かさがプラスされた、魅力的なデザインとなっています。価格は70,200円。

Orobianco(オロビアンコ)

1996年ミラノ近郊のバッグ生産地の一つ、ガララーテにて創業。ファクトリーブランドとしての「ものづくり」に徹した姿勢は、こだわりのある日本の消費者から絶大な支持を得ました。多くのコラボレーション実績もあります。イタリアらしい新鮮なカラー使いと職人魂、そして最新のIT技術の融合により独自のスタイルを確立しました。真のイタリアンメイドスピリッツを継続する稀有なブランドです。

コレクションの中からオススメするのは「PUNTUALE-G 01」。PC類収納機能付きのビジネスリュックのニューモデルです。

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    豊富なカラー展開のオロビアンコ「PUNTUALE-G 01」

PCやタブレットとほかの書類などを分けて収納することができ、肩にあたるショルダーベルトの角度や素材も進化。ビジネス用と言えども、オロビアンコらしくカラーはなんと5色展開。独自のこだわりはまったく失われていません。価格は42,120円。

マスターピース

1994年、メンズカジュアルバッグにユーティリティ溢れるデザインと機能性を、高い次元で融合させたバッグ作りをスタート。現在では、自社工場を含め「日本製」を標榜するブランドの一つとして、高く評価されています。プロユース機能を持ちながらもデイリーに使えるファッション性も魅力です。

ビジネスリュックのオススメは「STREAM 2WAYバックパック」。3種類の素材を重ね合わせたオリジナル素材で、深みのある光沢と強度アップを実現しました。付属の革には北米産の良質ステアレザーを使用。なめしの段階で防水剤を革の中まで浸透させて染色、オイルを含ませて、仕上げに防水剤を使用することで防水性を高めています。

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    マスターピースのオススメは「STREAM 2WAYバックパック」(自社HP on lineより)

18リットルの収容力は、書類や荷物が多めの人にも力強い味方に。カラーはブラックと深いネイビー、そしてブランドにふさしいカジュアル感溢れるブラウンです。価格は42,120円。

ハーヴェスト・レーベル

ハーヴェスト(収穫)の喜びを感じられる、心豊かなものづくりをテーマとして1995年に始動した国産ブランド。メンズバッグ特有の細かなディティールへのこだわり、機能性を意識したデザイン、日本製ながら良心的な価格設定も高い評価の理由です。

今回紹介するのは「Bullet Line」の3WAYブリーフケース。強度を高くするため、ナイロン素材とコーティングナイロン素材の2種類を併用しています。付属の革は植物なめしのイタリア製。軽量化を図るために使用された内側のパラシュート素材が、遊び心を感じさせます。

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    ハーヴェスト・レーベルの「Bullet Line」3WAYブリーフケースは欠品必至

欠品になりやすいのも人気の証拠。カラー展開は定番のブラック、深すぎないネイビー、グリーンがかったミリタリーテイストなグレーの3色で、ネイビーとグレーにはテープに細いステッチを走らせ軽やかなカジュアル感をプラスしています。価格は35,640円


いかがでしたか? 各ブランド、こだわりのつまったリュックが続々と出てきています。機能、容量、デザイン、価格など、それぞれの要素で自分に合ったビジネスリュックを探してみてください。

「エレガンスとは目立つことではなく
         記憶に残ることだ」
     ――ジョルジオ・アルマーニ

※価格はすべて税込み。

筆者プロフィール: たかぎこういち

スタイルアドバイザー。タカギ&アソシエイツ代表。1952年大阪生まれ。若くして輸入服飾雑貨卸業を大阪で起業。その後1998年現フォリフォリジャパングループとの合弁会社取締役に就任して以来、アニヤ・ハインドマーチ、オロビアンコ、リモワ、マンハッタンポーテージ等の海外ファッションブランドを日本市場に紹介、成功させる。
また、「東京ガールズコレクション」「デザイナーズ&エージェント」など国内外のファッションイベントにも参画。現在は日本のビジネスパーソンのファッションリテラシー向上を目指して体系化したオリジナルの「6ポインツ・メソッド」を伝えるべく、「日経DUAL」「WEDGE Infinity」などへの記事執筆や文化服装学院、東京モード学園で講師としても活動中。
著書に「オロビアンコの奇跡」「LIKABLE GUY STYLING FILE」共に繊研新聞社刊「一流に見える服装術」日本実業出版社他。