小田急電鉄は27日、向ヶ丘遊園跡地(川崎市多摩区)利用に関する方向性がまとまったことから、今後は川崎市と締結した「向ヶ丘遊園跡地に関する基本合意書」も踏まえ、川崎市など関係機関と協議しながら跡地利用計画の具体化を図っていくと発表した。

  • 小田急電鉄が向ヶ丘遊園跡地利用に関する方向性を発表(写真はイメージ)

向ヶ丘遊園は1927(昭和2)年の開園以来、75年間の長期にわたり営業していたが、2002年3月末に閉園した。多摩丘陵の緑豊かな自然を生かした「花と緑の遊園地」として、川崎市民をはじめ首都圏の人々に親しまれるとともに、自然豊かな「生田緑地」の一端を担っていたという。閉園時の敷地面積は約29万平方メートルとされた。

今回の発表で跡地利用に関する方向性が示され、「向ヶ丘遊園から引き継がれる豊かな自然環境を活かして『人が集い楽しむ場』としての機能を再整備することで、生田緑地の一部として『憩い』や『賑わい』を創出し、地域全体の価値向上への寄与を目指します」と小田急電鉄は説明する。

そして「自然、文化・芸術、教育」といった、すでに地域に存在する豊かな資産をつなぐハブ機能としての役割を果たすとともに、「身近なレジャーやちょっとした非日常を感じられる特別な空間や体験を創出」することで、地域に新たな付加価値の提供を図るとのこと。

跡地利用計画の具体的な内容については、関係行政機関などとの協議が整い、確定した段階で改めて公表するとしている。

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