健康でいたいので、食事に気を付けています。
ひとり暮らしなので自炊をしています。ケチで面倒くさがりなので、安くて適当にできるものしか作りません。適当なわりには、健康のことを人一倍気にしています。その結果、とてもシンプルな食生活になり、身も心も軽くなりました。
以前は、スーパーで半額になった弁当ばかり食べていました。食へのこだわりが薄かったのと、料理をする手間を省けるので、そうしていました。
ところが、健康が気になりだしました。お腹まわりに脂肪が付きましたし、同年代(アラフォー)が病気になった話を耳にするようになったからです。
半額の弁当は約300円。ハンバーグやトンカツを中心に白米たっぷり。うれしいのですが、さすがにこればかり食べていたらまずいだろうなとは思っていました。
2冊の本との出会い
食生活をどうにかしないとなと感じていたとき、2冊の本に出会い、食生活がガラリと変わりました。
・『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(津川友介著/東洋経済新報社/以下『究極の食事』)
・『レシピを見ないで作れるようになりましょう。』(有元葉子著/SBクリエイティブ/以下『レシピを見ないで』)
この2冊を組み合わせたら、健康によいものを、簡単に自炊して食べられるようになったのです。
長生きしたければ『究極の食事』
『究極の食事』は複数の信頼できる科学的証拠に基づいて、本当に健康によい食べ物を挙げています。
あやしい健康本にあるような意外性のあることは書かれていません。淡々と科学的根拠に基づいて書かれていて、著者の先生の誠実さが伝わってきます。
健康によいのは、(1)魚、(2)野菜と果物、(3)茶色い炭水化物、(4)オリーブオイル、(5)ナッツ類の5つ。「茶色い炭水化物」というのは、精製していない玄米や全粒粉を使ったパンなどです。
とりあえず、白米は玄米に、サラダ油はオリーブオイルに置き換えることに。問題はそのあとでした。野菜や魚をどうやって食べたものか、半額弁当に慣れきっていたせいで、具体的な調理法がわからなくなっていたのです。おそるべし、半額弁当です。
『レシピを見ないで』は料理したくなる
そこで参考になったのが、『レシピを見ないで』です。
タイトルの通り、レシピを見ないで、おいしく作るコツが書かれています。凝った料理はありません。1品目は、熱したフライパンにキャベツを置くだけのキャベツ炒め。これなら誰にでもできます。
置くだけですが、焼く前に野菜にしっかり水を吸わせることなど、原則があるのです。火加減や焼き時間は細かく書かれていません。「火加減は鍋の中と相談しながら調節」「とにかくおいしそうになるまで焼く」、すごくないですか。
野菜・魚・肉のそれぞれについて、炒める・煮る・揚げるの基本が書いてあります。こんなにアバウトでいいのかと思うと、やってみたくなります。鉄製のフライパンを買ったほどです。
料理を面倒くさいと感じるのは、レシピを検索したり、調味料の量をはかったり、やらないといけないことが多くてうんざりしていたからかもしれません。その日の気分で即興で作るなら、面倒くさくなる隙がありません。
こういうものを食べています
食生活はこのようになりました。
・朝
果物を食べています。主にバナナ1本です。すごい貧乏でこうなっているわけではありません。バナナ以外だと、リンゴを半分とか、グレープフルーツを1個。
・昼
職場が近いので、昼食は自宅で作っています。野菜メインです。ピーマン、パプリカ、キャベツ、ほうれん草、ブロッコリーなど、適当にちぎって、オリーブオイルで炒めます。気分によって肉を入れたり、中華風にしたり。5分で完成。それと玄米。物足りないときは魚の缶詰を追加しています。
・間食
小腹がすいたら無添加のミックスナッツ(くるみ、アーモンド、カシューナッツ)をポリポリ食べています。
・夜
夜も野菜が多いですが、肉や魚を煮たり焼いたりします。肉は鶏肉(白い肉)が多いです。玄米、納豆、豆腐。
煮物はしょうゆ・みりん・酒・水・生姜で煮れば何でもうまいです。カボチャとか、わかめとか適当に入れて煮ています。
野菜はまとめて、魚と肉は安く買って凍らせる
食事のコストですが、健康によいものだけに絞るので余計な買い物をしないだけ抑えられています。
野菜・果物は休日にまとめて買っています。大きなスーパーより、個人経営っぽい小さな八百屋が安かったりしませんか。作るものを決めずに買っています。
魚や肉は、平日の夜にスーパーで割引になったものを買って、冷凍しています。
玄米はスーパーで売っています。白米と同じように炊ける玄米など、いろんな種類がありますが、どの玄米も白米と同じように炊けています。ボソボソしていておいしくないという人がいますが、噛むほどに味わいがあって、白米よりうまいじゃないですか(個人の感想です)。
身も心も軽くなりました
このような食生活にしたところ、心身に変化がありました。
・痩せました
痩せようと思っていたわけではないので、食事の量を減らしていないのですが、気になっていたお腹まわりの脂肪が消えました。茶色い炭水化物はダイエットにも有効らしいので、それがよかったのかもしれません。
・頭がすっきりしました
以前は、食後に頭がぼーっとすることがあったのですが、それがなくなりました。理由はよくわかりませんが、塩分とか血糖値とかが関係しているのかもしれません。
・体調がよくなりました
食物繊維をたくさん摂るようになったせいか、胃腸の不調とかが少なくなりました。便秘などもありません。草食動物のような穏やかな気持ちになります。
我慢しない方が続けられますね
だからといって、健康によいものしか食べないわけではありません。ビールを大量に飲みますし、焼肉も食べます。
食べたいものは、我慢せずに食べた方がよいと思います。ただ、健康によくないものは、よいものと合わせて食べるとか、普段は健康によいものを食べて、飲みに行くときは制限しないとか、バランスを取ればよいのではないでしょうか。よくないものを連日食べるよりは、健康的だと思います。
まとめ
食生活を変えて2カ月。生活が豊かになった実感があります。
以前は、スーパーの弁当や食堂のメニューで、そこにあるものを何となく食べては、食べすぎたとか胃がもたれたとか感じていましたが、今は食べたいものだけを食べています。すると、身体の快適さはもちろん、生活をコントロールできているという充実感が得られるようになりました。健康によいだけではなく、クオリティ・オブ・ライフの向上です。
自分で作るのが楽しくなってきて、全粒粉100%のパン(近所で売っていない)をホームベーカリーでパンを作りました。これがまた、おいしいのです。健康のために始めたことですが、健康以外でもたくさんの発見があったので、続けていきたいです。
著者プロフィール: しーなねこ
珍妙な虚脱感を共有する団体「へもいっ子クラブ」の代表。「リアル桃鉄」「エクストリーム出社」など、視点を変えて生活をおもしろたのしくすることが目標。著書「サラリーマンは早朝旅行をしよう! 平日朝からとことん遊ぶ『エクストリーム出社』」(SB新書・共著) 。
ブログ: しーなねこのブログ
ツイッター: @shiinaneko