大和ハウス工業はこのほど、「家事シェア」に関する調査結果を明らかにした。同調査は5月21日~22日、全国の30代~40代の配偶者と同居している既婚男女9,700人を対象にインターネットで実施したもの。

  • 「現在の家事負担」の比率はだいたい何割ぐらいですか

    「現在の家事負担」の比率はだいたい何割ぐらいですか

現状の家事負担を尋ねたところ、家事分担率は妻7割:夫3割以上の家庭が80%を超えた。妻側の認識では妻9割:夫1割とさらに妻の負担率が高くなっている。夫の認識でも妻の家事分担率が高いが、妻7割以上と思っているのは、夫76%に対して妻91%と15%以上開きがあり、夫婦間の認識にズレがあることがわかった。

家事分担率の理想を夫に尋ねたところ、44.1%が「妻6割:夫4割」「妻5割:夫5割」と答えた。妻が「妻6割:夫4割」「妻5割:夫5割」と回答した割合は31.1%で、夫の理想の家事分担率の方が高い。

  • 「理想の家事負担率」はだいたい何割ぐらいですか

    「理想の家事負担率」はだいたい何割ぐらいですか

次に、夫・妻から見た平均家事比率の「現在」と「理想」のギャップを比べた。夫側からみた現在の家事シェア比率の平均は「夫2.5割:妻7.5割」だが、理想の比率は「夫3.3割:妻6.7割」で、約1割のシェア比率で「理想」に近づくことがわかった。一方、妻側からみた現状の家事シェア比率と理想のギャップは約1.6割だった。

  • 家事負担率の夫婦のギャップ

    家事負担率の夫婦のギャップ

続いて、家事分担比率が「夫4割:妻6割」「夫5割:妻5割」「夫6割:妻4割」である夫婦を家事シェア層、それ以外を非家事シェア層に分けた。家事シェア層が占める割合は、全体の約13%だった。

家事シェア層の妻に配偶者について聞いたところ、80%以上が夫のことを「何でも分かち合う存在」「人生を一緒に楽しむ存在」と認識していることがわかった。非家事シェア層の妻の場合、夫は「子どものためだけにいる存在」「配偶者はいなくてもいい」というスコアが高くなっている。

  • 配偶者の存在について

    配偶者の存在について

「夫婦間のコミュニケーション」「仕事」「家事」のそれぞれにどのくらい満足しているか尋ねたところ、家事シェア層は、「夫婦間コミュニケーションの満足度」が非家事シェア層よりも高かった。一方、非家事シェア層は、ビジネス(夫)、家事(妻)それぞれの満足度が低くなっている。

  • 夫婦、仕事、家事についての満足度

    夫婦、仕事、家事についての満足度

家事シェア層の夫婦に、家事シェアのコツを聞くと、妻からは「夫婦で協力する心を大切に」「完璧な家事シェアを望まない」といった声が寄せられた。夫の方からは「得意不得意を話し合う」「仕事偏重の考え方をやめる」「家事を"手伝う"という意識を変える」といった声が挙げられている。