国土交通省は大阪府北部を震源とする地震の災害情報にて、鉄道関連の被害状況を報告している。地下鉄御堂筋線・北大阪急行線で第三軌条落下、JR西日本の新幹線・在来線で設備損傷・落下などが発生している。

  • 6月18日朝に発生した地震の影響で、地下鉄御堂筋線・北大阪急行線の地上区間で第三軌条落下などの被害が発生。現在は中津~なかもず間折返し運転となっている

大阪府北部を震源とする地震は6月18日7時58分に発生し、震源の深さ13km、地震の規模を示すマグニチュードは6.1(暫定値)。大阪市北区・高槻市・茨木市・枚方市・箕面市で震度6弱、京都市・亀岡市など京都府・大阪府の18の市区町村で震度5強を観測した。

地震発生による鉄道の被害状況に関して、国土交通省は18日12時30分時点で、新幹線・在来線ともに「脱線なし」としている。施設被害は多数発生しており、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)では地下鉄御堂筋線江坂駅と東三国~新大阪間で第三軌条が落下。御堂筋線と相互直通運転を行う北大阪急行電鉄も緑地公園~江坂間で第三軌条落下と報告されている。

御堂筋線・北大阪急行線は現在、中津~なかもず間で運転再開したものの、千里中央~中津間は設備の復旧中で、当分の間、運転再開の見込みはないという。地下鉄中央線は朝潮橋駅付近で第三軌条のずれが発生していたが、14時すぎに電車の運転を再開した。

阪急電鉄は京都本線茨木市駅で案内表示板が落下し、千里線南千里駅ではホームおよび駅舎外壁が一部損傷。現在、神戸本線梅田~神戸三宮間以外の区間は運転を見合わせており、京都線・宝塚線は現在も運転再開のめどは立っていない。大阪モノレールは万博記念公園駅で分岐器故障の被害が発生。6月18日中の復旧はなく、6月19日以降の運転も未定とされている。

  • 東海道・山陽本線(琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線)を中心に運行される新快速。地震発生の影響で、6月18日は終日運休に

JR西日本の在来線では、高槻~茨木間で「電車線設備損傷」、高槻駅で「照明落下」、向日町駅で「改札付近コンクリートタイル落下」、京橋駅で「階段スラブ一部コンクリート剥落」が発生。JR西日本は近畿エリアの運行情報にて、東海道・山陽本線(琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線)や大阪環状線など京阪神地区の主要路線の運転再開は「早くとも17時00分以降」としている。新快速は最終列車まで運転を取りやめる。

山陽新幹線では新大阪~新神戸間で高架橋が一部損傷。同区間を含む新大阪~岡山間が14時頃まで運転見合わせとなったが、線路設備の点検終了にともない運転再開した。東海道・山陽新幹線は複数の列車で運転を取りやめ、列車の大幅な遅れも発生している。