休みの日は自分の部屋で自由気ままに過ごしたい! 誰しもがそう思うのですが、「何もしないむなしい1日だった」と後悔することもあるのでは? メリハリのない暮らしから抜け出すには部屋づくりが肝心。今すぐ改善できるポイントを紹介します。
床に座るのをやめる
床に座る生活をしていると、立ち上がるのが億劫になって座ったままになり、いわゆる「コタツみかん」といった状態になりがち。手の届く範囲に雑誌やお菓子、カバンなどが集まってきて、結果として床の上にモノが散らかるといったことになりかねません。そうなると、ますます動きたくなくなって、掃除が面倒になりキレイな部屋づくりへの意欲が低下してしまいます。
そこで真っ先に改善したいのは、食事をしたり作業をしたりするために、テーブルと椅子を投入するのがおすすめです。部屋が狭くならないように小さな家具でOK。立ったり座ったりがラクにできるので、自然なかたちで活動しやすくなります。また、動線を妨げないように家具を配置することも大切。家具はできるだけ壁際などに一列に並べ、部屋の中央を空けておくと生活動作がスムーズになり、視覚的にもスッキリして気持ちよくなります。
ベッドとテレビの関係を変える
ダラダラ生活になりやすいのは、ベッドが生活の中心になっているから。睡眠以外の食事や作業などの時間もベッドで過ごしたり、SNSを見ながらベッドに寄りかかっていたり、昼から夜まで居場所が変わらないといった具合。特にベッドからテレビが見られるようになっていると、生活機能がそこに集まってしまいがちです。
そういった生活パターンがあるなら、家具の配置を替えてみませんか。ベッドから出ないとテレビが見られない位置関係にしてみたり、テレビを座った姿勢で見る高さにしてみたり、自分の習慣を変えようと努力するよりも、家具を動かす作業の方が効果があるはずです。外出する用事のない日でも、洗顔と着替えのために一度ベッドを離れて、活動をスタートするスイッチを入れましょう。
各スペースの役割を決める
ワンルームや1Kなど、ひとつの部屋で就寝、食事、メイク、作業、着替え、休息、来客など、様々な生活を展開するとなると「どこで何をするのか」が曖昧になりがち。自分の生活パターンに合わせて、どこで食事をするのか、着替えるのか、くつろぐのかといった生活機能に合わせ、部屋の各スペースの役割を決めましょう。
スペースの制約があるとしても、たとえば起床後のベッドはカバーで覆って、昼間はソファとして使えるようにしてもいいのです。部屋の中で一番大きい面積を占めるのがベッド。その存在感を夜から昼へと切り替えることで、活動のスイッチが入りやすくなります。また、テーブルにキャスターを付けると、使う目的に合わせて場所を移動させることも可能です。
家具の置き方によって、部屋での過ごし方が変わります。ダラダラ過ごす時間がもてるのは自分の部屋ならではのこと。とは言えテキパキと動く時間がもてるように、家具の位置を調整してみましょう。
すはらひろこ
整理収納アドバイザー認定講師・一級建築士・インテリアコーディネーター。インテリアのプロならではの収納術が、オシャレでやる気がわくと好評。片付け講座を定期開催するほかテレビ・雑誌でも活躍。著書「シンプルに暮らす 無印良品で片づく部屋のつくり方」(エクスナレッジ)、「朝、着る服に迷わないハッピー収納術」(大和書房)、「1分からはじめるかたづけ術」(だいわ文庫)など著書・監修書多数。http://ouchisuteki.com/