JR東海は5日、削正能力を高めた新型のレール削正車を4月11日から在来線で使用開始すると発表した。

  • 新型レール削正車の外観

レール削正車は車体下部に高速回転する複数の砥石を搭載した大型の保守用車で、走行しながらレールの表面を削る機能を持つ。これによって大きな傷につながりやすいわずかな状態変化を取り除き、レール自体の寿命を延ばすことができる。

今回導入した新型のレール削正車は、スイスに本社を置くスペノ・インターナショナル社製。制御装置の出力向上と動力伝達機構の改良により、砥石をレールに押し付ける力を現行の約1.5倍に強化。レール削正時の走行速度も現行の5km/hから8km/h程度に向上した。これにより、削正可能な距離も現行の約1.5倍にあたる1時間あたり300mに伸びた。

列車本数が多い東海道本線・中央本線では、列車が走らない夜間の時間帯にレール削正作業を行っているため、より短時間で長い距離の保守が可能になる新型レール削正車の導入で作業の大幅な効率化が期待される。