日産自動車はミニバンの「セレナ」に電動パワートレイン「e-POWER」を搭載した。エンジンで発電し、モーターでクルマを走らせる「e-POWER」を日産が導入するのは、小型車「ノート」に続きセレナで2台目。いろんなクルマを作っている日産だが、このシステムをセレナに積むことに決めた理由とは何か。
「セレナ」のDNAは「BIG、EASY、FUN」
セレナは1991年に発売となったミニバンで、現行モデルは5代目となる。2016年のフルモデルチェンジでは、日産が高速道路同一車線自動運転技術として展開中のシステム「プロパイロット」を同社として初めて搭載したことも話題となった。
e-POWERは発電用のエンジンで作った電気でモーターを動かし、その力でクルマを走らせるパワートレインだ。同技術については以前、岡本幸一郎さんに解説していただいている。この記事にもあるように、日産はe-POWERを小型車のノートで初採用したが、その効果もあってかノートは販売に勢いがつき、日産を車名別月間販売ランキングのトップに押し上げた。
セレナにe-POWERを積んだ理由はいろいろありそうだ。「セレナ e-POWER」の開発責任者を務めた日産の中谷信介氏によれば、「家族」という明確なターゲットカスタマーを設定したセレナのDNAは「BIG、EASY、FUN」の3つであり、それらにe-POWERを組み合わせることが「DNAを強化する手段となりうると確信して」導入を決めたという。