女優の沢口靖子と俳優の内藤剛志がこのほど、東映京都撮影所で、あす15日の放送で200回を達成するテレビ朝日系ドラマ『科捜研の女』(毎週木曜20:00~)の取材に応じ、唯一無二の名コンビが成立した背景を語った。
京都府警科学捜査研究所(通称・科捜研)の法医研究員・榊マリコ(沢口)を中心とした、ひと癖もふた癖もある研究員たちが、専門技術を武器に事件の解明に挑む姿を描く同作は、1999年10月にスタートし、「sesaon 17」に突入。現在続いている連続ドラマの最長記録を更新しながら、ついに放送200回に到達する。
この偉業に、沢口は「今シリーズの中で200回を迎えることは聞いていたんですけど、実際、手にした台本に『放送通算200話』という文字を見まして、思わずこみ上げてくるものがありましたね」と感想。
一方、「season2」から参加している捜査一課の刑事・土門薫役を演じる内藤は「僕はたった191本しか出てない(笑)」と悔しがりながら、「200回という回数より、200種類という感じがするんです。毎回、200種類の手口を科学で解くってなかなかないと思いますよ。そう言う意味で、他の追随を許さないと思いますね」と胸を張った。
SNS上では、マリコと土門の友達以上恋人未満な唯一無二の名コンビぶりが「どもマリ」と親しまれているが、2人の関係性について、沢口は「恋愛に発展しない中で、信頼と尊敬し合えるというのは、すごい絆だと思いますね」と解釈。
内藤は「分かりやすいから恋愛に落ち着けようとするじゃないですか。でもそうじゃないものになりたいというのは、無意識にお互い思ってやってきました。『科捜研』でしか見られない男女関係だと思ってますけどね」と話した。制作側が、恋愛を意識させる要素を強くしても、沢口と内藤の2人が抑えて、うまくバランスを取るようなケースもあるようだ。
これだけ長いシリーズになると、沢口は「お休みの日も、次の準備にどっぷり時間をかけていますし、作品と関わってる時間が、とても密な状態で続いてますね」というが、内藤は「僕は逆なんです」と断言。「土門はほとんど笑わない役なので、バラエティ番組で張り切るのは、土門の反作用で『絶対笑かしたる』って思うんです(笑)」と胸の内を明かした。
200回の見どころについて、沢口は「トップシーンで、マリコが監察官に『私はあなた方が、犯罪者だと思っています』と告げられるショッキングな場面から始まります。使命感をテーマに、これまでの科捜研の存在自体を問われる重厚な内容になってると思いましたし、シリーズを続けてきたからこその醍醐味も感じましたし、スリリングな展開になっていますね」と紹介。
内藤は「謎解きも楽しんでもらいたいんですけど、もう1つ、ヒーローが働きすぎていいのかというテーマがあるんです。そして、この200回目が優れているのは、結論を出していないということ。お客さんも一緒に考えて、楽しんでもらえれば」と呼びかけた。