前回のやり取りから少し時間が空いてしまった人に対して、再開の挨拶として使われる「お久しぶりです」や「ご無沙汰しております」。この2つの言葉に違いはあるのでしょうか。ビジネスシーンでの正しい意味と使い方をご紹介します。
「お久しぶりです」の使い方
「お久しぶりです」という言葉は、誰に対しても幅広く使える日常的な挨拶です。ただし、敬語というよりは丁寧語なので、くだけた印象を与える可能性もあります。ビジネスシーンでは、部下や同僚、親しい取り引き相手にとどめておく方が無難かもしれません。タイミングとしては、数カ月~半年以上やり取りや取り引きがなかった人へ連絡を取る時に使うと、唐突な感じが避けられて良いでしょう。
「ご無沙汰しております」の使い方
「ご無沙汰しております」も「お久しぶりです」とほとんど同義で、久しぶりの相手に対する挨拶です。「ご無沙汰」には、相手を敬い、長い間訪問や連絡をしないままでいたことを詫びる意味合いも込められているため、「お久しぶりです」よりもさらに丁寧な表現になります。ビジネスシーンではこちらを使っておけば間違いないでしょう。上司や恩師、取引先など、目上の方から「久しぶりだな」と言われたら、「ご無沙汰しております」と答えればいいわけです。
「お久しぶりです」の例文
久しぶりの連絡なので、続けて近況などを尋ねるフレーズを加えると、相手の状況を気遣い再び交流できた嬉しさを伝えることができます。
- 「お久しぶりです。相変わらずお忙しくされていることと思います」
- 「こちらこそお久しぶりです。お元気でしたか?」
「ご無沙汰しております」の例文
お詫びの意味が含まれている「ご無沙汰しております」を使う時には、一緒に「申し訳ありません」「お詫びいたします」などを合わせると、さらに丁寧な表現になります。
- 「すっかりご無沙汰いたしまして、申し訳ありません」
- 「久しくご無沙汰しておりますが、○○様におかれましては、その後お変わりありませんでしょうか」
ビジネスメールの場合
メールの場合は、前回のやり取りを思い出してもらえるような導入にすると、会話もスムーズになります。
- 「大変ご無沙汰しております。株式会社○○の○○でございます。○○の業務の際には、大変お世話になりました。その後ご連絡が滞り、申し訳ありませんでした」
ビジネスを円滑に進めるためにも、久しぶりの相手には充分気を遣い、良い印象で取り引きの再スタートを切りたいものですね。