2018年1月より放送中のTVアニメ『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』。本作のエンディングテーマ「スキノスキル」はWake Up, Girls!の9thシングル。そして本作にはメンバーの永野愛理、奥野香耶が出演している。
今回は、Wake Up, Girls!のメンバーから永野愛理、奥野香耶にインタビューを敢行。9thシングル「スキノスキル」や『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』についてだけではなく、今年の目標、ふたりの異世界妄想話など、盛りだくさんでお送りする。
▼Wake Up, Girls!の新境地
――ケルト音楽のような曲調の「スキノスキル」。これまでとはまた違った楽曲になりましたね。
永野 Wake Up, Girls!としていろいろな曲調の音楽を歌わせていただくことは多いんですけど、「今回はこうきたかー」って驚きました。最初に聴いたときは、このかわいい楽曲を7人で歌ったらどうなるんだろうというワクワク感でいっぱいでしたね。
奥野 聴けば聴くほどハマッていく曲ですね。でも、リズムが難しいなというって印象でした。AメロBメロが歌えるかなって心配だったんですよ。
――「スキノスキル」はまず奥野さんと永野さんのソロからスタートする楽曲ですもんね。実際のレコーディングではいかがでした?
奥野 私はレコーディングの順番では真ん中くらいだったんです。みんなの歌い方が地声なのか裏声なのか、現場で判断しようと思っていて、実際に聴いてみたら裏声の優しい感じで歌っていたので、私も合わせようって(笑)。
永野 Aメロはまず最初にかやのパートがあって、次に私が歌うという順番なんです。レコーディングでは、一個前のパートから歌って自分のパートに入るというやり方なんですけど、私はかやのところがうまく入れなくて、苦戦しました。なので、最初からではなく、途中から入っていきました。かやはすごいんだなって思いました。
奥野 でも難しかったよ。クリック(メトロノーム)を入れてもらって、何度も最初の部分だけ練習しました。
――現場ではどういったディレクションを受けました?
奥野 私は「奥野さんのやさしさを全部歌声に込めてください」と言われました。異世界のような雰囲気のなか、明るく踊っているという曲調に加え、仲間のためにがんばるという歌詞なので、そういった想いを込めようと思いました。
永野 私も「優しく包み込むような気持ちで歌ってほしい」と言われました。かわいらしさを出してほしいと言われたんですけど、無理につくる感じではなく、曲の世界観を考えていったらスムーズにレコーディングできましたね。
▼異世界に飛ばされたら……?
――本曲は『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』のエンディングテーマにもなっています。奥野さんはタマ役、永野さんはミーア役としても出演されていますね。
奥野 私は最初にタマ役が決まってからエンディングテーマにも起用されるというお話をいただきました。Wake Up, Girls!としても声優としても両方観ていただけるのはありがたいですね。演じているタマは、まだ上手にことばが話せないキャラクターということもあり、どう表現していくかが難しかったです。表現した上で、タマをいかにかわいく見せようかをすごく考えていたんですけど、アフレコのときに「そこまで表情は気にしなくていい、マイペースさを大事に」と言われたので、そこを大事に演じてます。
永野 私はタイアップが決まったのを知ってから、ミーア役をいただいたという順番でした。Wake Up, Girls!としてTVアニメのタイアップをいただくのは、TVアニメ『Wake Up, Girls!』シリーズ以外では、『灼熱の卓球娘』『恋愛暴君』に続いて三作目です。これまでの楽曲はアニメに参加しているメンバーがメインで歌うという流れだったので、今回はメインで歌えるのかなーって思っていました。私が演じているミーアはことば数は少ないんですけど、ちゃんとした意志をもって考えているキャラクターです。でも、女の子らしいところもある。タマとは違ったマイペースさをもった女の子ですね。
――『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』は、プログラマーとして働いていたサトゥー(鈴木一郎)が、ある日突然、自分が担当していたゲームによく似ていた世界で暮らすことになるという、いわゆる異世界もの。おふたりは「異世界に飛ばされたら……」みたいな妄想ってしますか?
永野 よくします! どういう状況で飛ばされるかといったディテールまで考えていますね。「寝て起きたら自分の家なんだけど、なにかがおかしい。スマートフォンを確認しても電波はあるんだけど、LINEを見てみたら友だちは誰もいない。家を出たら……違う世界だ!」みたいな妄想はよくしていますね。
――なんというか、さすが永野さん。
永野 私は異世界に飛ばされても、もとの世界に戻りたいというより、自分の立ち位置をちゃんと確認して、楽しんで生きていくと思います。
奥野 私は現実世界への道をひたすら探すと思う。よくそういったことは考えるんだけど、楽しい世界はないなあ。帰りの電車に乗ってたらちょっと寝ちゃって、ハッと起きたらいつの間にか乗客が誰もいない。
永野 あ、こわい話だ。
奥野 知らない駅について、誰も居なくて、どうしようか悩んでたら、コトンコトンって足音が聞こえてきて。
永野 こわいこわい!
奥野 小さい女の子が出てきて「はやくにげないとあぶないよ」みたいなことを言ってきて、道案内してもらって歩き有るき始めるんですけど、そこでは決して振り返ってはいけないとか。そういう想像はしています。
――夢で見た怖かった話、ではなくて自分で考えているお話ですよね。
奥野 はい。電車に乗ると、「寝ちゃいけない。きっと目覚めたら誰もいないんだ」みたいに考えることがあります。
――『わぐばん!』(2015年にテレビ東京などで放送されていた番組)のホラー回でもめちゃくちゃ怖がっていましたように、ホラーは好きではないですよね?
奥野 苦手ですね。スプラッタ系なら平気なんですけど。人だけど人じゃないみたいなのが多いですね。なまはげがいて、太鼓を叩いているみたいな。
永野 楽しいんだか楽しくないんだか(笑)。