大和ハウス工業はこのほど、一般的に家事として認識されにくい「名もなき家事」に要する労力を年収に換算できる「名もなき家事」を含めた家事年収シミュレーターを同社のホームページにて公開した。
家事年収シミュレーターは、各家事について実施している時間を選択(6段階)すると、家事の年収換算金額を調べることができるツール。金額は内閣府の「家事活動等の評価について」を基に、専門業者への依頼額を基準として参照した。
家計研究家・氏家祥美さんが算出した各家事の時間単位をベースとし、選択した家事に要する時間から年収を計算。通常の仕事と異なり、毎日の家事には休みがないので、年収は365日で計算している。
それぞれの家庭によって、個別の家事にかける時間が異なることから、共働き主婦を対象に調査を実施し、家事ごとに平均年収・時間を算出すると、「お風呂の掃除をする」は3万6,917円(34.8時間)、「子どもの食事を手伝う」は11万977円(86.9時間)などとなった。
シミュレーターを監修した氏家さんは「家族全員の予定や健康状態を把握して、すべてがうまく回るようにマネジメントすることが、実は(外注できない)最も高度で重要な主婦の役割だと思います」と指摘。
その上で「企業でいえば管理職に相当する役割であり、家事のマネジメントにかかる労力を考えると、算出した年収の2割増しくらいの役割を担っていると考えてもよいのではないでしょうか」とコメントしている。