お正月の恒例行事といえば、初詣。1年で神社に足を運ぶのはこの日だけ、という人も多いのでは? そんな人に気をつけてほしいのが知っておかないと恥ずかしい神社参拝のルールやマナー。ここでは、意外に知らない"神社参拝で気をつけたい10のこと"を紹介しよう。

  • 神社参拝のルールやマナーを知ってる?

01.鳥居を素通りしない

鳥居はくぐる前に一礼する
「よし、神社に着いたぞー」と、その勢いでそそくさと鳥居をくぐって社殿へ。という人も多いのでは? これはマナー違反。友人の家に遊びに行ったときに玄関で「お邪魔します」と言うのと同じで、鳥居は神社の入り口なのでくぐる前に"お辞儀をする"ことで挨拶や礼儀の意味を示すようにしよう。

  • 帰りも鳥居をくぐったら振り返ってお辞儀をする

02.参道の真ん中を歩かない

参道は端を歩く
神社の本殿・拝殿へ続く「参道」の真ん中は「正中」と呼ばれ、神様が通る道のこと。参拝客が通るべき道ではないので、お参りのときは参道の端を歩くように心がけよう。また、神社内は神聖な場所なので、友人や家族と大声で話をしたりするのも避けたい。

03.手水舎で柄杓に口をつけない

手水舎では手順に従って身を清める
神社に着いたら、すぐにお参りができる拝殿へ進んでいく参拝客の姿をよく見かけるが、これもマナー違反。もともと参拝は、全身を水で清める禊が必要とされていたほど神聖な行為。でも、現代ではそうもいかないので、手水舎で簡易的に身を清めることが作法のひとつとなっている。その手順は以下の通り。

  • 手順を間違えないように身体を清めよう

1.右手で柄杓をとって水を汲み、左手に水をかけて清める。
2.左手に柄杓を持ち替えて、右手に水をかけて清める。
3.再度、右手に柄杓を持ち替えて、左手の平に水を溜め、その水で口をすすいで清める。
4.口を清めたら再度、左手に水をかけて清める。
5.使った柄杓を立てて、持ち手の部分に水が伝わるようにして清め、元に位置に置く。

04.お賽銭は投げ入れない

お賽銭は静かに入れる
お賽銭は、お供え物と同じ。それを投げ入れるのはとっても失礼なことなので要注意だ。お賽銭を入れるときは、賽銭箱のすぐ近くまで手を持って行き、そっと静かにお金を入れるようにしよう。

05.鈴を鳴らし忘れない

お願いごとをする前に鈴を鳴らす
拝殿で手を合わせる前に、鈴があったら力強く鳴らすようにしよう。これは神様に自分が来たことを知らせる意味、またお祓いをする意味があるので、鳴らすのを忘れないように! ※鈴がない神社も多い

06.手を合わせるだけじゃない

"二礼二拍手一礼"が作法
拝殿で神前に向かったら、手を合わせてお願い事をするのだが、その前にも作法があるのをご存じだろうか? それが二礼二拍手一礼。手順は以下の通りだ。

  • この作法を知らないと恥ずかしい

1.2回、深くお辞儀(礼)をする。
2.手のひらを合わせて、2回拍手をする。
3.もう一度、深くお辞儀をする。

07.一方的にお願い事をしない

名前と住所を心の中で伝える
「恋人ができますように~」など、いろいろなお願い事があると思うが、その前に「名前」と「住所」を心の中で伝えるのを忘れずに! 人と会うときに「お世話になります。〇〇から来た〇〇です」と自己紹介をするのと同じで、神様の前でもキチンと自分の名前と住所を伝えよう。どこの誰かもわからない人のお願い事は叶えてくれないぞ。

08.すぐにお守りを買いに行かない

お守りやおみくじは参拝後にする
神様に挨拶(拝殿で参拝)する前に、お守りやおみくじに行くのは礼儀が悪いので、避けるようにしよう。また、おみくじを引いた後、持ち帰って家のゴミ箱に捨てたことがある人もいるかもしれないが、これも良くないこと。境内にはおみくじを結べる場所があるので、なるべく結んで帰るようにしよう。

09.日没後はお参りに行かない

参拝は日の出から日の入りまでの時間帯
古来、日本では朝6時~夜6時までが「陽」、夜6時~朝6時までが「陰」の時間と定められており、「陽」は行動する時間、「陰」は休む時間と考えられてきた。これに従って、神社参拝も日のある時間帯がいいと言われているのだ。ちなみに、神社には大勢の人がお願い事に訪れ、時間が経つごとに"念"が溜まっていくので、その念が少ない午前中の方がお願い事が叶いやすいそうだ。

10.喪中はお参りしない

50日の喪中期間は参拝を避ける
よく身内に不幸があると、「1年間は神社の鳥居をくぐってはいけない」という話を聞くが、実はちょっと違う。正しくは、「1年間は故人を悼んで派手な生活は慎み、亡くなって50日間は、故人を弔うことに集中して神社参拝は避けよう」とされているのだ。なので、喪中の50日間は神社参拝も慎むようにしよう。