様々な配信サービス、様々なデバイスで気軽に映画を観れる昨今だが、やはり臨場感たっぷりの映画館で楽しみたいもの。2017年の日本での興行収入1位は『美女と野獣』となり、『怪盗グルーのミニオン大脱走』『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』『 パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊』など大作洋画が人気を博した。一方、邦画では『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』などのアニメに加え、『銀魂』『君の膵臓をたべたい』といった実写も健闘した。

  • 実写邦画でヒットした『銀魂』初日舞台挨拶の様子

2016年の『君の名は。』『シン・ゴジラ』のような大ヒットはなかったものの、SNS等の広まりで活発に宣伝や感想が飛び交う映画界。2017年はどれほどの人が映画館へ足を運んだのか、また邦画と洋画はどちらを多く観たのか、マイナビニュース会員にアンケートをとった。

Q.2017年、映画館で何本映画を見ましたか?

・0本 44.2%
・1~3本 41.1%
・4~10本 9.9%
・11~20本 2.8%
・21~50本 1.2%
・51本~100本 0.3%
・101本以上 0.5%

Q.邦画・洋画どちらを多く観ましたか?

・邦画 54.0%
・洋画 46.0%

55.8%と、過半数が映画館に足を運んだ結果となった。その大半が1~3本ではあり、本数が増えるほどに割合は減っていくものの、101本以上観たという猛者も。また、映画を観にいったという1,329名に聞いた邦画・洋画の割合で見ると、ほぼ半々だったものの「邦画を多く観た」という回答が上回った。邦画、洋画どちらにも良いところがあり比べるものではないが、観た本数が多かったのはなぜなのか、理由を聞いた。

邦画が多かった

■面白い邦画が増えた

・「最近面白い邦画が増えたので」(36歳男性/医療用機器・医療関連/メカトロ関連技術職)
・「最近の邦画は話題作が多いので」(59歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「たまたま、だと思いますが、この数年、良質な邦画が増えているのはいいですね」(51歳女性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「邦画も洋画も迷いますね。どちらも魅力的な作品が多いですからね!」(45歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「知ってる役者が細かな場面で出てくると嬉しい」(29歳女性/教育/公共サービス関連)
・「昔は、邦画はとにかく暗く、全然楽しくなかったので、洋画ばっかり見ていた。最近の邦画は、感動する作品や面白くて笑える作品、バイオレンス色の強い作品など、色々なジャンルが揃い、面白くなった」(52歳男性/設計/建築・土木関連技術職)

■字幕・吹き替えが苦手

・「最近は字幕を追うのが面倒くさくなった。かと言って吹き替えはイメージが変に感じる」(41歳男性/専門店/技能工・運輸・設備関連)
・「好きな俳優が出てたり字幕じゃないので疲れたりしないから」(32歳女性/銀行/事務・企画・経営関連)
・「吹き替えや字幕を見るとそっちに気が行って集中できないから」(24歳男性/食品/その他・専業主婦等)

■俳優のファン

・「国内の俳優、女優の方が好きなので」(30歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「嵐ファンで嵐が出てるから」(42歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「山田涼介が出てる映画は全て見ているため」(29歳女性/その他/その他・専業主婦等)

■その他

・「たまたま邦画。邦画は本当はほとんど映画館で見ない。いつもはDVDにもならないようなインド映画が多い」(46歳女性/食品/事務・企画・経営関連)
・「映画はいつも友人と観に行っているのですが、映画館で自分が観たい映画と友人の観たい映画がいずれも邦画タイトルでしたので、今年は邦画を選んで観る機会が多かったです」(51歳女性/サービス/その他・専業主婦等)
・「いつもは洋画の方が多いですが、今年はたまたまです!」(29歳女性/食品/販売・サービス関連)

洋画が多かった

■予算が違う

・「ハリウッド映画のお金をかけた圧倒的迫力が好きだからです」(57歳男性/不動産/その他・専業主婦等)
・「スケールの大きさ、俳優陣の豪華さ、お金の掛け方がはんぱないので、見ていてのワクワク感が邦画おり数段勝っているので、洋画を多く見ています。ただし、邦画にもスケールの大きな映画がありますので、一概に洋画しか見ていなとは言い切れませんが、やはりどちらかといえば、疑いなく洋画と答えます」(57歳男性/通信機器/事務・企画・経営関連)
・「迫力があり予算が邦画に比べて莫大に掛けられているからです」(43歳男性/コンビニエンスストア/販売・サービス関連)
・「邦画よりもスケールがでかいから。邦画はテレビドラマと大差ない」(56歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/その他・専業主婦等)
・「予算がたくさんありスケールが違うから。非日常を感じられるから」(37歳男性/ゲーム・アミューズメント製品/IT関連技術職)
・「製作費が掛かってて、本格的で迫力のあるシーンが多いから」(52歳男性/サービス/営業関連)

■アクション、シリーズ物に魅力

・「ヒーローものやシリーズものが多いので」(48歳男性/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連/営業関連)
・「洋画のアクション系とコメディ系が大好きなので選びました」(42歳男性/旅行・観光/販売・サービス関連)
・「アクション映画が豊富で面白いシリーズも多いから」(33歳男性/広告・出版・印刷/クリエイティブ関連)
・「面白くてテンポが速くてストーリーも複雑で観ていてハラハラしたり感動する作品が多くて、観ごたえがある作品が多いので洋画を観ることが多いです」(59歳女性/医療用機器・医療関連/専門サービス関連)

■脚本に魅力

・「撮影技術が優れているだけでなく出演している俳優や女優の演技も素晴らしくストーリーもいつも新しくて飽きが来ないから」(50歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)
・「脚本がしっかりしたものが多く、興味深い作品が多いと思うからです」(53歳男性/その他/事務・企画・経営関連)
・「洋画の方が一般に展開が派手で、最初から最後までわくわくしていられる。邦画はのんべんだらりとしていて、最終的な筋書き自体は面白くても、途中で退屈な思いをすることが多い」(46歳女性/教育/事務・企画・経営関連)

■その他

・「2017年は、公開前から見たいと考えたいたタイトルの数が比較的多かったので、このような結果になりました。邦画も好きですが、今年は今のところ上記のような結果になっています。年によっては、異なるかもしれません」(59歳男性/通信関連/IT関連技術職)
・「邦画はバラエティ番組などテレビで見ていて俳優さんのパーソナルな部分を見てしまっているので、映画を見ていても余計な情報が頭を過ぎり、感情移入しにくいから」(35歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「特別、洋画推しと言う訳ではなく、邦画でも人間を感じる作品があれば見に行きます」(51歳男性/食品/販売・サービス関連)
・「邦画も多かったので、ギリギリ洋画の方が多いという感じ」(26歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)

総評

邦画、洋画それぞれの良さがあるが、邦画を多く観た人は「字幕や吹き替えが苦手」「役者のファン」といった理由があり、洋画を多く観た人には「予算が潤沢で迫力がある」「アクションや大作シリーズが良い」といった理由があった。

ちなみに、今年映画館で「50本以上(51本~100本+101本以上)」映画を観たと回答した人は洋画を多く観た傾向にあり、「50本以下」と回答した人は邦画を多く観た傾向にあった。映画を観るスタイルによっても、選択が違ってくるのかもしれない。

調査時期:2017年12月6日~2017年12月14日
調査対象:マイナビニュース会員
調査数:2,382名
調査方法:インターネットログイン式アンケート