阪急交通社は11月29日、年越しの宿泊が含まれる海外ツアーの、現時点での申込者数を集計したランキングを発表した。各地で開催されるカウントダウンイベントなど、日本とは一味違う年越しの様子とともに、ランキングの結果をお伝えする。
ランキング1位は、前年に同じく「台湾」という結果に。台湾では旧正月である1月下旬~2月に正月を迎えるため、日本のように年末年始の休暇は長くない。しかし、大晦日にはたくさんのイベントが行われており、お祝いムードを存分に味わうことができる。
もっとも有名なイベントは、台北101の花火。高層階から放たれる花火は圧巻で、日本の打ち上げ花火とはまた違った魅力が楽しめる。ほかにも各地でカウントダウンライブが行われ、それらは無料で観覧できる。ライブの模様はインターネットで生中継されるため、ホテルなどでゆっくり過ごしながら中継を眺めるのもいいかもしれない。
2位の「イタリア」は、前年から4位アップ。クリスマスは家族で厳かに過ごすことが一般的なイタリアも、大晦日は恋人や友だちとパーティーをするなど、華やかな雰囲気で盛り上がる。
カウントダウンライブなどのイベントが開催されるのはもちろん、年越しの瞬間が近づく頃には街中のいたるところで爆竹や花火が鳴り響き、賑やかに新年を祝う。元旦はほとんどのショップが休みだが、2日からは営業しているためショッピングも楽しめる。
前年から10位アップの「ドイツ」が3位にランクイン。観光スポットとして人気のベルリン・ブランデンブルグ門では、特設ステージでライブが行われ、その模様がテレビ中継される。ドイツビールやソーセージの屋台も登場し、会場はお祭りのような高揚感に包まれる。イタリアと同じく花火や爆竹が街中で打ち上げられており、派手に盛り上がって新年を迎えたい人にはぴったりの国だと言える。
「スペイン」は前年と同じく4位をキープ。クリスマスが12月24日~1月6日まで続くスペインでは、カウントダウンイベントもクリスマスの雰囲気が漂う中で行われる。マドリッドのソル広場が特に人気のスポットで、毎年入場規制がかかるほどの人で賑わいを見せる。
日本には“年越しそば”という風習があるが、スペインでは0時に打ち鳴らされる鐘に合わせてブドウを12粒食べると、幸せになれるというならわしがある。ソル広場でワイワイ年越しするのもいいが、ホテルでテレビ中継の鐘の音を聞きながらブドウを食べるのもまた一興だ。
お隣「中国」は、前年から3位ダウンの5位という結果になった。旧正月(春節)を盛大に祝う中国では、いつもとさほど変わらない雰囲気で大晦日を迎えるため、お正月ムードを期待して行くと拍子抜けしてしまうかもしれない。ただ、1~2月の旧正月を迎える時期までクリスマスの飾り付けが続いているため、イルミネーションを楽しむにはもってこい。
6位は、同じく前年から3位ダウンの「ベトナム」。中国などと同じくベトナムでも旧正月を祝う習慣があるものの、最近では大晦日にも花火などで新年を祝うようになってきた。ホーチミンのメインストリートは、屋台でお酒を飲みながら談笑する人などで混み合い、歩くのもままならない状態に。日本では考えられないような大音量で音楽を流したり、その曲に合わせて道路で踊る人がいたりと、ベトナムならではの空気感が味わえる。半袖で過ごせるほど暖かいのも嬉しい。
7位の「エジプト」は、根強い人気を誇り前年から8位アップ。お国柄、急な変更は多々あるが、首都カイロでの花火や、各地でのライトアップが見どころだ。カウントダウン時はお祭り騒ぎになることもあるが、夜の外出には気を付けよう。ツアーを利用するなど、安全面には十分に留意してほしい。
前年に続き8位の「シンガポール」では、マリーナベイのカウントダウン花火が有名だ。0時から打ち上げられる花火は、マリーナベイエリアやマーライオンパークで観覧するのが定番になっている。混雑は避けられないため、早めの場所取りが必須。元旦も多くの店舗が通常営業しており、交通機関も動いているため観光するにも困らない。
9位の「ハワイ」は、前年から4位ダウン。爆竹と花火を鳴らして新年を祝うことが定番のハワイでは、大晦日の夜になると街中に爆発音と煙が充満する。ロイヤル・ハワイアン・センターやアラモアナセンターでは元旦にセールを行い、福袋を販売するショップもあるので要チェック。
前年から3位ダウンの「香港」が、10位に滑り込みでランクイン。香港島と九龍半島を結ぶビクトリア・ハーバー周辺からたくさんの花火が打ち上げられる「ニューイヤー・カウントダウン・セレブレーションズ」は必見だ。高層ビル群を華やかに彩るイルミネーションも見ごたえ十分。