クドカンだけじゃない! 超ヒットメーカーの脚本家も

『先に生まれただけの僕』に出演する蒼井優(手前) (C)NTV

秋ドラマの脚本家で最も注目を集めているのは『監獄のお姫さま』(TBS系、火曜22:00~)の宮藤官九郎に違いないが、今期誰よりもヒット作の多い脚本家は、『先に生まれただけの僕』(日本テレビ、土曜22:00~)の福田靖氏。

福田氏は、出世作の木村拓哉主演『HERO』(01年・14年)を皮切りに『救命病棟24時』(フジ、第1期~第3期、第3期のみ単独脚本)、『海猿』(04年~12年)、『ガリレオ』(07年・13年)、『CHANGE』(08年、いずれもフジ)、『龍馬伝』(NHK、10年)、『DOCTORS~最強の名医~』(テレ朝、11年・13年・15年)と、いずれも高視聴率・話題作の"超"ヒットメーカーだ。

『ガリレオ』(13年)から『グッドパートナー 無敵の弁護士』(テレ朝、16年)まで、彼が手がけた12年以降の全5作品の平均満足度は3.87で、どの作品も高満足度の基準3.7を上回っている。今回は初の日テレ作品で、『Mother』(10年)や『Woman』(13年、満足度4.11)、『ゆとりですがなにか』(16年、3.84)と社会派ドラマを得意とする水田伸生監督とタッグを組む。これまでのエンタメ路線とは違った名作が生まれそうな予感だ。


未知数の脚本家にも注目

その他、前作の好評をへての第2弾『コウノドリ』(TBS、金曜22:00~)には、昨年『毒島ゆり子のせきらら日記』で向田邦子賞を受賞した矢島弘一氏が脚本チームに加わっており、プライム帯ドラマデビューを果たす。また、これまで自局が行なっている「フジテレビヤングシナリオ大賞」受賞者からの起用が多かった月9だが、今回の『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(フジ、月曜21:00~)は、映画などで活躍してきた黒沢久子氏を脚本に起用。地上波の連続ドラマを初めて手がけるとあって、一体どんな作品になるのか。

秋ドラマは過去の実績からその面白さを想像できる作品にも期待だが、これからのドラマを担うであろう未知数の脚本家の活躍も見逃せない。

『コウノドリ』(C)TBS

『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(C)フジテレビ