国宝8万点とパワースポットを擁す「辺津宮」

「辺津宮」の広大な境内には、本殿を中心に儀式殿や高宮祭場、第二宮・第三宮(※2017年7月現在工事中)、神宝館、祈願殿が点在する。その中でもまず訪れておきたいのが神宝館だ。

玄界灘に面した海岸から3kmほど内陸部へと入った場所に鎮座する総社「辺津宮」。市杵島姫神を主祭神とする

神宝館には、沖ノ島で発見された国宝約8万点が収蔵されている。出土品は銅鏡や武器、工具、装身具、馬具など多岐に亘り、これら圧巻のコレクションを常設展示するぜいたくな空間は、国内を見渡しても極めて稀有だ。神宝館の拝観料は一般800円、高校・大学生500円、小・中学生400円。開館時間は9:00~16:30(最終入館16:00)となる。

神宝館には沖ノ島で発見された国宝約8万点が収蔵されている

高宮祭場は、知る人ぞ知るパワースポット。ここは「宗像三女神降臨の地」とも言われる古代祭場である。間近で直接見ることができる古代祭場は全国でもごく少数だ。

本殿から5分ほど山手に上がった場所にある高宮祭場

関連遺産群とともに巡りたいご当地スポット

せっかく「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群の世界遺産登録で湧く宗像・福津エリアを訪れたなら、ご当地の魅力を堪能しておきたい。

この宗像・福津は玄界灘に面した風光明媚な地域であり、その近郊の漁場で水揚げされた新鮮な魚介がウリ。全国トップクラスの売上高を叩き出す「道の駅むなかた」はそんな魚介目当てのお客が多い名物道の駅だ。週末ともなれば開店と同時にどっと館内にお客がなだれ込み、売り場は一気に活気に満たされる。

「道の駅むなかた」は平日なら比較的ゆるやかに買い物が可能。種類豊富な惣菜や地場産の野菜も人気を集める

「新原・奴山古墳群」からほど近い場所にある「あんずの里」は福津産の野菜が充実する直売所だ。元々、あんずの里の前の路肩で農家の女性たちが青空市を始めたのがきっかけ。徐々に口コミで広がり、直売所に。地元では直売所の先駆者として知られ、農林水産大臣表彰などを受賞した。

新鮮な野菜の他、季節の花々、ジャムなどの加工品も好評。敷地内には旬の野菜をふんだんに取り入れた料理が楽しめるレストランもある

沖ノ島の歴史をさらに知りたいなら、「海の道むなかた館」も見逃せない。ここの3Dシアターでは、沖ノ島を音と映像によってリアルに体験できるのだ。

「海の道むなかた館」は入館無料。体験学習イベントによって勾玉づくりや火おこしも体験できる

世界遺産登録のニュースで脚光を浴びる宗像・福津エリアには、この他にも見どころは盛りだくさん。ぜひこの機会に訪れてみてほしい。