レクサスは26日、新型「LS」に搭載する最新の予防安全技術の概要を公表した。ブレーキだけでは回避できない衝突に対して自動操舵を行うアクティブ操舵回避支援や、レーンチェンジまで自動化した高度運転支援技術「Lexus CoDrive」などを新たに採用する。5代目となる新型「LS」は今年秋以降の発売を予定している。

レクサス新型「LS」が6月26日に日本初披露された(写真は「LS500h」)

新型「LS」は高級セダンの新時代を切り拓くフラッグシップとして、世界トップの安全性をめざした。「統合安全コンセプト」にもとづく予防安全パッケージとして実績のある「Lexus Safety System +」に加えて、さらに高度な衝突回避支援と運転支援を実現した「Lexus Safety System +A」を日本・北米・欧州で導入する。「Lexus Safety System +A」は従来から採用されていた技術に加え、世界初となる歩行者注意喚起・アクティブ操舵回避支援、上下2段式アダプティブハイビームシステムなどが含まれる。

歩行者注意喚起は、歩行者の存在する方向を大型カラーヘッドアップディスプレイにアニメーションで表示する機能で、プリクラッシュセーフティの最初の段階として、ドライバーに注意を促す。アクティブ操舵回避支援は、歩行者注意喚起とは対象的にプリクラッシュセーフティの最終局面で効果を発揮する。自車線内の歩行者やガードレールのような連続した構造物と衝突する可能性が高く、従来のプリクラッシュブレーキだけでは衝突が回避できない場合に自動でステアリング操作を行う。

上下2段式アダプティブハイビームシステムは、上段8個・下段16個(片側)のLEDを搭載し、各LEDの点灯・消灯を制御する。従来のLED点消灯式AHSより照射・遮光エリアをきめ細かく調整し、最適な配光を実現した。

新型「LS」に搭載される安全技術

「Lexus Safety System +A」システム構成

衝突事故防止に寄与するアクティブ操舵回避支援や、高度運転支援技術「Lexus CoDrive」なども採用されている

さらに、新型「LS」では高度運転支援技術「Lexus CoDrive」が採用された。これは従来のレーダークルーズコントロール、レーントレーシングアシストに加えて、レーンチェンジアシストを連携させることで、高速道路での実質的な自動運転を実現したもの。レーンチェンジアシストは、ウインカーの操作が支援開始の合図となり、周辺の道路環境を監視し、最適なタイミングで操舵・加減速を行うことにより、車線変更の支援を行う。

その他、駐車場での事故を防ぐパーキングサポートブレーキも機能を強化。従来のインテリジェントクリアランスソナー、リアクロストラフィックオートブレーキに加えて、歩行者をリヤカメラで検知し、後退時に警報やブレーキ制御を行う世界初の対後方歩行者サポートブレーキを採用した。