紫外線は見えず、聞こえず、色もないため、知らず知らずのうちに浴びてしまっている。これまでの話だけを聞くと紫外線が完全な「悪者」に思えるが、健康な体をつくるため、私たちが太陽光を浴びることも大切なのだ。

それならば、紫外線を正しく理解しないといけない。以下に紫外線にまつわる基本情報をまとめたので、知識として知っておこう。

■地上に届く紫外線には、たくさん浴びると赤くなるUVB(紫外線B波)と黒くなるUVA(紫外線A波)がある

■一日のうち紫外線が最も多く降り注ぐ時間帯は午前9時~午後2時の間で、屋外活動はこの時間帯を避けるのがベター

■曇りの日でも晴れの日の約80%、雨の日でも約20%の量の紫外線が地上に届いている。「天気が悪いから」「気温が低いから」といった理由で紫外線ケアが必要ない、というのは間違い

■一日あたりの紫外線量は7月に最も高くなるが、4~5月の行楽シーズンでも既に強くなっている。春先は紫外線に慣れていないため、一気に強い紫外線を浴びないように注意したい

■紫外線は皮膚でビタミンDをつくるために必要ではあるが、普段の生活で充分補える。特別に肌を日にさらしたり、焼いたりする必要はない

紫外線のことを知って肌を守ろう

紫外線は皮膚がんの原因にも

皮膚がんの多くは太陽光線にさらされた顔、腕などに出現することがわかっている。特にUVBは表皮の細胞を傷つけるが、その傷の修復がうまく行われないと、何らかの原因で異常な遺伝子を持った細胞、すなわちがん細胞が増えてしまうことも。

このように、光老化や皮膚がんの最大の原因は、日焼けを繰り返すことで起こる。紫外線ケアを日常的に行っている人でも、たまに強い日焼けをすれば光老化が進んでしまうこともわかっている。紫外線を防御すれば、肌の老化を防げると覚えておこう。

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