"スター・ロード"ことピーター・クイルをリーダーに、凶暴なアライグマのロケット、マッチョな破壊王ドラックス、ツンデレ暗殺者ガモーラなどなど、宇宙の"はみ出し者"チームの活躍を描くアベンジャーズシリーズ人気作の続編、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』がきょう12日に公開に! その日本公開を前に、ファン待望の初来日を果たしたピーター・クイル役のクリス・プラットを取材。地球生まれ銀河育ちのお調子者"スター・ロード"役の創造秘話をはじめ、カリフォルニアのディズニーランドに新たに誕生するアトラクション、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:ミッション・ブレイクアウト!」についても直撃した。

――"スター・ロード"ことピーター・クイルは、マーベルでもの異色のヒーローだと思いますが、二度も演じてみていかがですか?

クリス・プラット

最高だったよ。もともとマーベルの中でもそれほど知られていないキャラクターで、過去に誰も演じたことがないという分、自由にキャラクターも作れたからね。ヒーローとしてどうあるべきかも自分なりにすごく考えて、前例に引っ張られるということも一切なく演じることができた。コミックスにもガーディアンズとスター・ロードのものがあったけれども、特に強く参考にはせず、自分で受けた印象をベースにすればよかったからね。

――自分なりスター・ロード像とは、改めて言葉で説明すると、どういう感じですか?

命に限りがあるアウトローさ。もろさも持っていて、自分でいることにすごく居心地がいい。前回のピーターはまだまだ成長段階にあって、その変化は今回も続いているけれども、ちょっと荒くれ者的な性質も残っているわけだ。それは僕が1980年代に観て育った俳優たちのイメージでもあるし、きっとピーター自身もあこがれていると思う。似ているのではなく、同じ時代で同じ人にあこがれたことが僕と彼の共通点だね。もしも僕が9歳の時に宇宙人にさらわれていたら、きっと僕もピーターのようになっていたと思うんだよね。

――そういうキャラクターを作る上で、ジェームズ・ガン監督と話し合いをすることもありましたか?

キャラクターについても映画についても監督とは密にコラボレーションをしていて、特に前回、難しいことや大変なことを経験しているだけに、今回は始めてすぐにパッと入れた。すぐに走り始めて、すごくいい感じだったよ。必要なことはわかっていたから、もっと素晴らしいものを作っていくことが自然に始まったよ。もちろん脚本の上で、これはピーターとは違うような気がすることがあった場合は直す作業をしたけれども、基本的には素晴らしかったので、なるべくそれに準じていたよ。そういうことが大切だった。

――先日、ロバート・ダウニー・Jrと友だちになりたいと言われていましたが、マーベルの"先輩"たちのアドバイスはありましたか?

前作の後、ロバートから電話があったよ。会ったことはなかったけれど、僕らにとってはお手本のような存在だ。「質問があっても答えられる人はあまりいないかもしれないけれど、僕は答えられるかもしれないから、いつでも電話してね」って言ってくれたよ。あとはクリス・エバンスとは昔から仲がよかったし、ジェレミー・レナーとは近所なんだよ。だから、すごく大家族って感じがしている(笑)。

――今回、カート・ラッセルとのエピソードもありますよね。共演はいかがでした?

最高の俳優だよ彼は! たくさんの作品に出ているし、キャリアも長い。いまでも若いし、スタントも全部自分でこなす。僕もあこがれる俳優だよ。内容のことは言えないかな(笑)。

――ちなみにカリフォルニアのディズニーランドに、新しいアトラクション「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:ミッション・ブレイクアウト!」が5月27日にオープンしますが、これについてはどうですか?

もちろん知っているよ! 僕はまだ乗っていないけれど、「タワー・オブ・テラー」を改修したんだよね? ジェームズ・ガン監督がもう6回も乗っていて、毎回ストーリーが変わるそうだよ。だから連続で6回乗っても素晴らしいけれど、なかにはちょっと"リバース"しそうになった人もいたそうだ(笑)。

――6回も! それは楽しみですね!

そうだね! 早く乗りたいよ(笑)。

――さて、このシリーズと出会ったことで、俳優として一番いい影響は何でしたか?

いままでの役柄ではできなかったことをするといういい機会を与えてくれていて、それは僕なりのアクション・コメディーを目指せたということなんだ。自分の性分に近いものでもあるし、そういうスピリットをキャラクターに注入して作ることもできるんだ。過去にも似たような演技をしたことはあるけれど、ここまでのスケールのものはなかなかないものだ。こういうことができる俳優が少ないことも、とてもラッキーだと思っているよ。

■プロフィール
クリス・プラット
1979年生まれ、ミネソタ州バージニア出身。2009年以降7シーズン続いたTVシリーズ“Parks and Recreation”で人気を集め、映画ではブラッド・ピット主演の『マネーボール』(11)で野球選手のひとりを演じて注目を集めた。全米で爆発的な大ヒットを記録した前作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14)で主人公スターロード役を射止め、一躍トップスターの座に躍り出た。続くスティーヴン・スピルバーグ製作総指揮の超大作『ジュラシック・ワールド』(15)でも主人公に抜擢され、恐竜を素手でいなすポーズがSNSで話題になるなど、その人気は不動のものに。待機作として、“Avengers: Infinity War”や“Jurassic World 2”などの超大作が続々と控えていて、いま全米でもっとも旬な俳優のひとりである。

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