何を着ていくかが毎朝の悩みのひとつ、という社会人1年生は多いはず。学生時代に着ていたカジュアルなスタイルの多くは、ビジネスシーンには不向きです。となると、クロゼットの中に洋服はたくさんあっても着られるアイテムは限られます。そこで活用したいのが洋服や小物のレンタルです。社会人としての常識をわきまえつつ、おトクにおしゃれを楽しむ方法をご紹介します。

レンタルでトレンドをおトクに着まわす!

コーディネートのバリエーションが広がった、買い物に行く時間がいらなくなった、ムダな買い物をしなくなった……。お気に入りの理由は人それぞれのようですが、お金をかけずにトレンドのファッションが楽しめると人気を集めているのが洋服やファッション小物のレンタルです。

手持ちの洋服が少なく着こなしにバリエーションが出しにくい社会人1年生は、上手に利用すれば節約になるだけでなくセンスのいい人と思われることにもつながりそうです。

ファッションアイテムのレンタルサービス

例えば女子向けの「airCloset」は、自分のサイズや好みのスタイルといった情報を登録すると、スタイリストがコーディネートした洋服が1回につき3点、宅配便で自宅へ到着。月額9,800円のコースならクリーニング料や送料は不要で1カ月に何回でも交換可能ですから、クロゼットの中を入れ替える感覚で気軽に利用できます。気に入ったら定価よりも安く購入することも可能です。

ほかにも表にあるように、数十万円もするハイブランドのバッグが月額6,800円でレンタルできる「Laxas」など、お得にトレンドを楽しめるサービスが登場しています。

ワードローブはベーシックなアイテムからそろえる

レンタルできる洋服はサービスや選ぶプランによっても異なりますが、届くのは1回に3着程度。これを、いかに上手に着まわすかが"毎日同じような服ばかり"を脱出するためのテーマです。

社会人1年生が自分のワードローブを増やしていくなら、まずネイビーやグレー、ベージュといった定番スーツを、1年のどの季節にも対応できるよう買いそろえていきます。買い物に出かけると、デザイン性の高いスタイルや色柄に目を奪われがちですが、ここはぐっとガマン。旬のデザインや色のものはレンタルやファストファッションに任せて、自分で購入する基本のワードローブはあくまで定番優先します。レンタルで届くトレンドアイテムと、手持ちの定番スーツをコーディネートすればスタイリングの幅も広がるからです。

"クールビズ"に要注意

ルールが明確なスーツスタイルなら、社会人1年生でもあまり失敗することはありません。ところが最近増えている、オフィスカジュアルはハードルが高いので注意が必要です。まずは先輩たちに事前ヒアリングをして、最初は保守的な洋服選びを心がけましょう。明文化されたルールがないだけに、目立つスタイルは避けるのが賢明です。

特に、会社に慣れてきた時期に始まる"クールビズ"は要注意。業種や会社によってカジュアルダウンのレベルはかなり異なりますから、相談相手を間違えると何の参考にもなりません。女子の場合、特に気をつけたいのは肌の露出度。いくら夏らしく涼しげだからといっても、ビーチリゾートへ出掛けるような露出が多いアイテムはNG。男子もカジュアルといっても仕事の場ですから、Tシャツはダメ。襟付きのアイテムを選びましょう。

社会人1年生のファッションのコンセプトは、センスがいい人ではなく信頼できそうな人。最初は見た目も評価に影響しますから、洋服の価格に関わらず"きちんと"感を重視した着こなしがポイントです。


鈴木弥生
編集プロダクションを経て、フリーランスの編集&ライターとして独立。女性誌の情報ページや百貨店情報誌の企画・構成・取材を中心に活動。マネー誌の編集に関わったことをきっかけに、現在はお金に関する雑誌、書籍、MOOKの編集・ライター業務に携わる。ファイナンシャルプランナー(AFP)。