音楽番組の感覚がバラエティにも

――"キュンもの"でも、かっこよさだけでなく、料理やメールなど様々な物差しがあるところが良いなと思いました。

それぞれの得意分野はすごく出てきてますよね。基本は7人のアイディアを生かすようにしていますし、そこが面白さにつながっている。こちらからは「このテーマでどう?」と打ち合わせをしますが、「こうした方がいいよ」などと指示を出すようなことはありません。彼らにやりたいことがあって、それを具現化するスタッフがいるという形だから、7人の色が出てきたのかなと思います。

――河本さんは、例えば他の番組でも、そういう風にされているんですか?

音楽番組に出演するアーティストの方々との仕事から生まれた、経験値の影響があると思います。僕はDREAMS COME TRUEさんのフェス(「うれしたのし大好きフェス」)の担当もしたり、先ほども『Love music』の企画で小沢健二さんと打ち合わせをしたりしていましたが、僕らと出演者がやりたいことを、テレビ的に具現化するという立場になるので、その感覚は強いかもしれないです。キスマイのやりたいことがあって、それをいかにテレビ的に着地させるか、誘導しつつ具現化していく形です。

やっぱりテレビって1番、易しくものを伝えなきゃいけないと思うんです。『笑っていいとも!』をやっていた時に、放送作家の鈴木おさむさんに「出演者がやれないことはやっちゃダメだよね」と言われていました。『いいとも』って、いいとも選手権しかり、コーナーしかり、必ず本番前にADさんが出演者の前でシミュレーションするんですよ。無茶振りをするのではなく、まず自分たちでできるものかを確認して、というのは心がけています。そこからさらに付加価値をつけてくれるのが、タレントさんたちなんですよね。

――ちなみに、『キスマイBUSAIKU!?』の企画をシミュレーションしてみたりとかは。

やらないですけど、脳内シミュレーションはしますよ(笑)。女性スタッフともよく話し合います。

ゲストにも番組のフリークが多い

――ゲストのコメントもよく話題になっていますよね。

この番組の良いところって、ゲストがすごくフリークというか、よく知ってくれているところなんですよね。miwaさんや川口春奈さんもよく出てくれるんですが、ゲストをキャスティングする上で、そこは心がけているところです。

小栗旬さんや綾野剛さんがゲストに来てくれた時もそうですが、本当にすごく見ていただいているので、コメントにも熱がある。「だからダメなんだよね」とか、毒の効いたコメントも言ってくれますし。

――ちゃんと毎回女性を100人集めて、女性陣から鋭いコメントが出てくるのも驚きました。

そうなんですよ、ちゃんとやってます。あれも発明ですよね。かなりどぎつい言葉も入っていますが、ディレクターがうまく抽出してくれています。やっぱり番組の成り立ちとして「キスマイがファン以外からブサイクと思われている」というところから始まっているから、外部の目線という要素を入れた方が良いという発想はありました。

――番組の今後について、考えていることなどはありますか?

どこにもない番組を目指していますし、4月からも新企画を考えていて練っているところです。でも主軸としては、キュンとさせてカッコよく思わせるランキングがテーマです。

『キスマイBUSAIKU!?』情報

「キスマイってブサイクじゃない?」というネット上での陰口を知ってしまったKis-My-Ft2メンバーが、「誰もが認める"真のカッコイイ男"になってやろうじゃないか!」と一念発起して"脱ブサイク"を目指す番組。<カッコいいドライブデート帰りのキスの仕方><年上の彼女に甘える1分間>といったテーマに沿ってメンバーがセルフプロデュースした映像を、キスマイをよく知らない女性100人に審査してもらい、順位付けされる。北山宏光、藤ヶ谷太輔、玉森裕太、宮田俊哉、千賀健永、横尾渉、二階堂高嗣の7人がさらなる"カッコイイ男"を目指し本気で汗をかく。