海外では、子供はいつから自分の部屋で寝るの?

日本では、赤ちゃんの頃から添い寝という傾向が多いが、海外ではうまれて間もない頃より、子供部屋にてひとりで寝かせるという風習があるところも。そこで今回、日本に住む外国人20人に、母国ではどちらが多く、その寝方が支持される理由、また、日本の"川の字"文化をどう思うか聞いてみた。

母国では子供部屋

・「母国では、子供は子供部屋に寝ます。子供と一緒に寝ると夫婦の営みができないから。日本では"川の字"なので、営みの優先度が低くなっていると思います」(ギリシャ/30代後半/男性)

・「子供は3~5歳などから別に寝るべきだろう。夫婦のプライバシーに気づくなんてとんでもない話です。おそらく日本ではそれを避けようとするだろうから更に問題ですね」(トルコ/30代後半/男性)

・「ウクライナでは、子供部屋でひとりで寝るという文化が多い。"川の字"文化は、いろいろな意味で不便だと思います」(ウクライナ/30代前半/男性)

・「乳幼児の時は一緒に寝ますが、5~6歳の時から別の部屋で寝ることが普通です。家族みんなで仲良く眠るので、日本の"川の字"文化はいいと思います」(モロッコ/30代前半/男性)

・「家が狭くて、部屋がない場合は子供が親と一緒に寝ることがありますが、普通はできれば子供が子供部屋で寝てほしいです。理由は分かりません。たぶん、子供に最初から自立を教えてあげたいからでしょう。親と一緒に寝る子供が自立した大人にならないという意識があると思います」(ブラジル/40代前半/男性)

・「台湾では、すごく小さい赤ちゃんなら両親と一緒に"川の字"で寝るが、少し大きくなったら(1~2歳ぐらい)、ひとりで寝るのが普通です。自分の空間はやはりほしいです。逆に、ずっと"川の字"で寝る理由が分からない」(台湾/20代後半/男性)

・「ドイツでは子供はひとりで寝ます。自立していいと思います」(ドイツ/40代後半/女性)

・「タイでは、家庭の経済力が許す限り、子供部屋があるところが多い。子供の寝る時間と大人の寝る時間が違うから。 また、親の快眠のために、別々に寝た方がいいと思う」(タイ/30代前半/女性)

・「フランスでは子供部屋でひとりで寝るのが普通。理由は、親が子供に怪我をさせたくないからだと思う。でも、子供が泣き出す度に起きて落ち着かせないといけないので、"川の字"の方がいいと思う」(フランス/30代前半/女性)

・子供部屋でひとりで寝るという文化が海外には多いのは、子供の自立に繋がるからだと思います。モンゴルでは子供と別の部屋で寝ます。日本の"川の字"文化は夫婦のプライバシーに影響すると思います」(モンゴル/40代前半/女性)

・「日本の"川の字"文化が好きです。ポーランドで2歳までは同じことが多いですが、その後、徐々にひとりに寝かせるのが多いです。4歳になったら、できればひとりで自分の部屋で寝かせるのが理想です。とてもいいことだと思います」(ポーランド/40代前半/女性)

母国でも"川の字"

・「同じです。"川の字"で寝ます」(エジプト/30代前半/男性)

・「ベトナムは日本と同じ。乳児の時なら親と一緒に寝た方がいい。面倒を見られるから」(ベトナム/30代前半/女性)

・「インドも日本と同じく、家族と一緒に寝るのが普通です」(インド/30代後半/女性)

・「キルギスでも同じく、親と子が一緒に寝ることが多いです。どちらがいいかは分かりません」(キルギス/30代前半/女性)

・「同じ。東洋、西洋でそれぞれ長く続いている文化だし、メリットデメリットがあると思うので、別にそれは各家庭の事情に合わせて、家庭内で決めればいいのではないか」(韓国/30代前半/女性)

・「他の家庭は分からないが、私の家族は子供と一緒に眠る。子供部屋がないため」(インドネシア/30代前半/男性)

どちらでも・そのほか

・「アメリカではどっちの場合もあります。結局、自宅の大きさの問題になると思います。部屋が余っていたら、子供部屋をつくります」(アメリカ/20代後半/男性)

・「ロシアは人によります。どちらもあります。寝方にこだわらないです。私もどうでもいいと思っています」(ロシア/30代前半/女性)

・「赤ちゃんの時は親と寝ることがありますが、基本的にはすぐに同じ部屋のゆりかごに寝ます。"川の字"文化に関しては、子供が親に潰される可能性はあるのではないかと思って、特に小さい時はちょっと危ない気がします」(イタリア/30代前半/男性)

総評

今回の意見では、親と子供は別々に寝るという声の方が多く、母国でも"川の字"と答えた人はアジア圏に限定されているようだった。ただ、同じアジアでも、「子供の寝る時間と大人の寝る時間が違うから」(タイ出身者)、「"川の字"文化は夫婦のプライバシーに影響する」(モンゴル出身者)などのように、意見は分かれている。

子供部屋を設ける理由として、子供の自立を促すほか、親の快眠や夫婦の営みに対する配慮をあげる人もいた。その一方で、"川の字"文化に対して、「子供が泣き出す度に起きて落ち着かせないといけない」(フランス出身者)、「家族みんなで仲良く眠る」(タイ出身者)という理由から、ひとつの方法として評価する声もあるようだ。

大きくなって実家を出たら自分の部屋がなくなった、という状況だと、里帰りをすると親と一緒の部屋で眠らないといけなくなった、という人もいるのではないだろうか。改めて家族そろって"川の字"で寝てみると、何だか家族が一気に仲良くなったような気がして、「たまには悪くないかも」と感じられるかも!?

調査時期: 2017年1月23日~2017年2月28日
調査対象: 日本在住の外国人
調査数: 20人
調査方法: インターネット応募式アンケート

※本文とイラストは関係ありません