第40回日本アカデミー賞の授賞式が3日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われた。

妻夫木聡

多くの名優が一堂に会する授賞式だが、今回は「男性俳優同士の絆」が話題に。映画『怒り』で共演した妻夫木聡と綾野剛は、恋人役として熱演したが、役作りのために2週間の同居生活を送っていたことを明かした。一緒にお風呂に入ったり、寝坊する綾野を妻夫木が起こしたりと「ラブラブでした」という生活で絆を深めた2人は、妻夫木が同作で最優秀助演男優賞に選ばれると、固く熱いハグ。互いが互いをリスペクトする様が垣間見えた。

また、『永い言い訳』で優秀助演男優賞に選ばれた竹原ピストルは、同作の主演を務め、今回はプレゼンターとして登場した俳優・本木雅弘とのエピソードを語る。普段はミュージシャンとして活躍する竹原だが「本木さんが歌の感想を言ってくださったりとか、富山までライブに来てくださったり、福岡まで僕のライブを来てくださったり」と本木の”竹原ファン”っぷりを明かした。

本木は竹原について「これからの映画界に必要な存在感」と絶賛しつつ、「私はただのイチおっかけです」と恐縮。竹原は、本木に「『竹原ピストルを売るにはこうしなきゃだめだよ! って僕のマネージャーに説教した姿、一生忘れないと思います」と語りかけ、「いろんな面でお気遣い下さってありがとうございました」と頭を下げた。

演技に火をつけあった2人

『聖の青春』で実在の棋士・羽生善治を演じ優秀助演男優賞に選ばれた東出昌大と、村山聖を演じて優秀主演男優賞に選ばれた松山ケンイチも、演技で戦って得た絆を見せる。松山は東出について「演技を超えたところで表現されてた」と評価。「そういう方が目の前にいてくれて支えにもありましたし、火がつきましたね」と撮影時の気持ちを振り返った。

東出も「松山さんが命と向き合うために命を削ってらしたので、僕も最強のライバルとして、村山聖と殺しあうつもりで盤面を挟んで共演できたことは、役者人生の宝です」と真摯に語り、松山は「ありがとう、でっくん!」とニックネームで呼びかけた。

異色のエピソードを明かしたのは映画『SCOOP!』で優秀助演男優賞に選ばれたリリー・フランキー。主演の福山雅治と六本木で「イチャイチャしながら横断歩道を渡るシーン」があり、「撮影中だとは知らない写真週刊誌にスクープされまして」と明かした。福山とのキスシーンも話題となったが「映画初キスだったんですよ。あの後ロケバスで号泣しました俺。初めてのキスシーンでしたもん」と冗談交じりで語り、会場を笑わせていた。

授賞式では日本テレビでの放映も行われたが、Twitterでは「妻夫木聡と綾野剛、映画みたいに感動した」「松ケンのコメント泣ける」「本木さんに向けるピストルさんの笑顔が素敵」と、様々な俳優たちの絆が話題となっていた。