第71回毎日映画コンクールのオープニングセレモニーおよび表彰式が15日、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールで行われ、各賞を受賞した本木雅弘、筒井真理子、香川照之、市川実日子らがオープニングセレモニーに登場した。

左から毎熊克哉、市川実日子、本木雅弘、松原智恵子、片渕須直、のん、筒井真理子、香川照之、中条あやみ、ゴジラ

同賞は毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社などが主催している映画賞。表彰式を前に、受賞者はオープニングセレモニーに登場した。映画『永い言い訳』で男優主演賞を受賞した本木は、公開時の館数が100館程度だったことに触れ、そこからクチコミで広まった喜びを語った。

本木は「この作品を引き続き長く愛されるように」と願い、「4月21日にDVDも発売しますので」と宣伝。さらに「共演しました竹原ピストルさんの新しいアルバムも4月5日に発売されます。よろしくお願い致します」と竹原のCDをアピールした。

女優陣も華やかな格好で登場。大人の色気を見せた筒井、レースのロングドレスでスタイルの良さを際立たせた市川、清楚な白のレースワンピースで爽やかな中条、ビビッドカラーのボタニカルなドレスで元気にまとめたのんなど、それぞれの個性が光った。

表彰式ではそれぞれ受賞の喜びを披露。スポニチグランプリ新人賞を受賞した29歳の毎熊は、友人の監督と組んだ映画『ケンとカズ』が高く評価された。「タレント名鑑にもWikipediaにも載ってない」と会場を笑わせたが、賞をもらったことで今後も役者活動を続けると改めて決意。また、香川は毎熊のスピーチを聞いて「スマホで調べたら本当に載っていなかった」と驚いた様子だった。

香川はさらに、若い頃に東映グループ 岡田裕介会長から「役者の才能がないんだからやめなさい、僕のように一刻も早くプロデューサーになるべきだ」と言われたエピソードを明かし、「会長、俳優をやめなくてよかったです!」と一言。岡田会長は「よくぞここまで這い上がってきてきれましたよ。嬉しい限りでございます。僕の教えがよかったんじゃないかと」と笑顔で答えていた。

■受賞一覧
<作品部門>
日本映画大賞:『シン・ゴジラ』
日本映画優秀賞:『この世界の片隅に』
外国映画ベストワン賞:『ハドソン川の奇跡』

<監督賞・脚本賞>
監督賞:西川美和『永い言い訳』
脚本賞:向井康介『聖の青春』

<俳優部門>
男優主演賞:本木雅弘『永い言い訳』
女優主演賞:筒井真理子『淵に立つ』
男優助演賞:香川照之『クリーピー 偽りの隣人』
女優助演賞:市川実日子『シン・ゴジラ』
スポニチグランプリ新人賞:毎熊克哉『ケンとカズ』
スポニチグランプリ新人賞:中条あやみ『セトウツミ』
田中絹代賞:松原智恵子

<スタッフ部門>
撮影賞:斉藤幸一『64 ロクヨン』
美術賞:林田裕至・佐久嶋依里『シン・ゴジラ』
音楽賞:コトリンゴ『この世界の片隅に』
録音賞:白取貢『聖の青春』

<ドキュメンタリー部門>
ドキュメンタリー映画賞:『桜の樹の下』

<アニメーション部門>
アニメーション映画賞:『君の名は。』
大藤信郎賞:『この世界の片隅に』

<TSUTAYA映画ファン賞>
TSUTAYA映画ファン賞(日本映画部門):『君の名は。』
TSUTAYA映画ファン賞(外国映画部門):『ズートピア』

<特別賞>
特別賞:島村達雄(白組社長)