映画「傷だらけの悪魔」の完成披露試写会の様子。左からLily's BlowのNANA、岡田結実、加弥乃、足立梨花、江野沢愛美、藤田富、監督の山岸聖太。 (c)2017 KIZUAKUフィルムパートナーズ (c)澄川ボルボックス/comico

澄川ボルボックス原作による実写映画「傷だらけの悪魔」の完成披露試写会が、本日1月24日に東京・神楽座にて行われた。

イベントは本作の主題歌を担当し、劇中にも出演しているLily's BlowのNANAによるライブからスタート。「NAI NAI NAI」を力強く歌い上げた後、初の映画出演について「高校時代に戻ったかのようにとても楽しくやらせていただきました」と振り返る。続いてほかのキャストも登場し、壇上には足立梨花、江野沢愛美、加弥乃、岡田結実、藤田富、Lily's Blow、監督の山岸聖太が揃う。足立は「本編では怖い顔をしていますが、今日は楽しみたいと思います」とにこやかに挨拶した。

まず司会に、いじめを受ける主人公・舞を演じた感想を聞かれた足立。いじめる側ではなく、いじめられる側ということに「伝達のミスかなんかかな?って思った」と話すも、「原作マンガと台本を読んだときに『だからか!』と。いじめられているのに強い心を持っていて、反撃しにいこうという力がある女の子なので、強い部分も持ってていいんだなと思った」と述べた。また自身と足立をいじめる詩乃役の江野沢について「最初、『逆だろ!』と言われた記憶はあるんですけど(笑)」と苦笑いしながら「自分なりに一生懸命演じました」と語った。

次に江野沢は、役作りについて「原作を見ると表情がかなり怖いじゃないですか。だから振り切ってがんばりました。でも全然……」と謙遜したコメント。するとすぐさま足立らが「ゲス顔ほんとすごかったよ!」「ゲスだよねー!」と茶々を入れる。それに対し江野沢は「いや、でもリハーサルのときは全然できなくって怒られてたんです。でも本番に入ったときに何かがプチっと切れて、私の中の小田切詩乃が入ってきました」と話した。

初の映画出演という岡田は、初歩的なことから何もかもわからなかったと述懐する。女優仕事をすることについて、家族から何かアドバイスを受けたか聞かれると「『俺はドラマに出たことがあるから』『大丈夫だろうな?』みたいなことを言われた」とコメント。周囲は「あの人かな?」「パパかな」と突っ込んだ。

男子生徒として、女子生徒たちのバトルを静観するという役柄だった藤田。「まあ怖かったですよ」と切り出し、「散々いじめやった後、カットかかった後は笑いとかが起きるわけですよ! このギャップが女性のリアルな感じで怖かったです」と笑い混じりに明かした。

監督はマンガを原作とした本作について「マンガをそのまま再現するってことは、最初からやめようと思ってた」と語る。「マンガの再現性というよりは、映像の色味とかでいじめがジメジメ見えないような見せ方をしようとした。マンガで感じるいじめとは違ういじめを感じてもらえれば」とアピールした。

最後に観客に向け、メッセージを求められた足立。「今までどんな人生を送ってきたかによって、感情移入するキャラクターも感じることも違うと思うので、何か感じ取っていろんな人とお話ししていただければいいなと思います」と送った。

マンガ・小説配信サービスのcomicoにて連載中の「傷だらけの悪魔」は、女子高生のいじめをテーマにした学園ドラマ。主人公の女子高生・舞は、転校先の学校で、中学時代に舞の友人からいじめられていた同級生・詩乃と再会する。そこから再び生まれるいじめや、高校生の悩みを描いていく物語だ。映画版は「全員、片想い」の山岸聖太が監督を担当し、2月4日より東京・角川シネマ新宿ほかにて全国公開される。

映画「傷だらけの悪魔」

2017年2月4日(土)より角川シネマ新宿ほか全国ロードショー

原作:澄川ボルボックス(comico)
脚本:松井香奈
監督・編集:山岸聖太
主題歌:Lily's Blow「NAI NAI NAI」

キャスト

足立梨花、江野沢愛美、加弥乃、岡田結実、藤田富、小南光司、仲谷香春、芋生悠、高野海琉、YUKINO(La PomPon)、中島愛蘭、花影香音、福田愛美、川原亜矢子、宮地真緒

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