2016年12月16日都内某所にて、ライブイベント「mora presents Hi-Res Fresh Live "Juicy" Vol.3」が開かれた。出演者のanderlust、瀧川ありさ、Leolaの3組は、ただ今展開中のソニー"ハイレゾ級ワイヤレス"のCMキャラクターとして、ハイレゾ機器とコラボレーションしたミュージックビデオを公開中。CMを含めると50万回以上の動画再生数を記録した。これを記念して、3人のステージと松任谷由実「恋人はサンタクロース」のセッションを一夜限りで招待されたファンに届ける。今回は、ハイレゾ音源として採用されたセットリストのステージ模様を徹底レポート。
選ばれし200人近くのオーディエンスが対バンイベントに集結した。19時過ぎの開演と同時に、ハイレゾ音源を体感できるスペシャルイベントがスタート。当日の模様はLINE LIVEで中継されるという、参加できなかったファンの人たちにもうれしい内容で送られる。トップバッターのanderlustがオーディエンスの前に登場し、序盤から拍手喝采のなかで、幸先の良いスタートを切った。
「皆さん、今日は盛り上がってください!」ボーカルの越野アンナが客席に向かって発し、オープニングナンバー「帰り道」を歌う。3人のバンドサウンドが場内の空気を揺らし、臨場感を与えた。青春をテーマにした歌詞が、参加者の鼓膜を揺らしていく。真冬の寒さも吹き飛ばすかのような温度感で、一気に会場をヒートアップ。その勢いを止めることなく、セカンドナンバーの「ヒカリ」を歌い上げた。ハイレゾのウェブCMにも起用されている本楽曲は、"明日何が起こるか分からない不安"を引き飛ばすことをコンセプトに作られたとのこと。一筋の光が差し込むような、パワフルな歌声に聴く人も元気をもらえる。その勢いを止めることなく「いつかの自分」を爽快なアッパーチューンで歌い上げ、参加者の視線を釘づけにさせた。トップバッターである彼女たちが、次の出演者たちにバトンを渡すべく、オーディエンスを立たせてロックナンバーの「Scrap & Build」で熱気を上昇させる。彼らの気持ちに反応してか、クラップ音が場内いっぱいに響き渡り、見事に一番手の使命を果たしてステージを後にした。
anderlustの次に登場したLeolaが、さらなる盛り上がりを見せる。アコースティックギターを肩に掛け「Summer time」を奏でた。弾き語りを思わせるソフトな音色とアップテンポなテイストで朗らかな雰囲気を生み出していく。そこから一転、再びオーディエンスを立ち上がらせ、デビューソングの「Rainbow」を繰り出し、自然とリズムを刻みたくなるような心地を感じさせた。身振り手振りを交えて共に楽しむ空間に、生ライブの魅力を最大限に引き出していく。次にセレクトしたナンバーは、多くの人がシンガー・Leolaを知ったキッカケにもなった「Let it fly」。相手を気に掛け、思いやりのある歌詞に、思わず聞き惚れた人もいたかもしれない。歌声を届けたいという想いを肌で感じさせ、聞き終わると余韻が残っていた。その気持ちをさらに詰め込んだバラードナンバーの「I & I」を最後にチョイス。愛しい人への恋心をつづった言葉に、共感を得たオーディエンスの様子がうかがえる。目の前の人に対するフレーズを通して、聴く人の心に染み入るステージを展開させた。
そして、トリを飾ったのはシンガーソングライター・瀧川ありさ。持ち前のグロッシーボイスを生かし、「プラネタリウム」をアコースティック形式で場内に浸透させていく。力強くも、言葉に込める彼女の想いが、会場後ろに座るオーディエンスの耳元にも届いた。彼女のステージが始まると、オーディエンスの全神経が歌声に惹き込まれていく。歌詞の意味を歌声で表現する彼女だからこそ作り出せる空間。聞き終わったときには、静寂さと拍手しか起こらなかった。そこから「さよならのゆくえ」を、自らアコースティックギターで弾きながら、語りかけるように歌声を届ける。奏でる旋律にシンクロさせて、一体感を作り出す光景はまさに圧巻だった。MCに進展すると澄まして歌う表情とは打って変わり、はにかむ笑顔で親近感を沸かせた。続けて、サマーソングの「Summer of Love」へと進み、オーディエンスのクラップ音の中でアップテンポな曲調が響き渡る。瀧川のライブはバンドサウンドで構成されているが、今回のステージではキーボードをベースに、アコースティック形式でコンサートの雰囲気を醸し出した。見る、聴くの2方向から魅了させるステージングに、爽快さが感じられる。目の前の人たちに歌を届けることの喜び、気づくとその場にいた全員が気持ちを1つにしていた。そんな彼女がラストに「The Seven Deadly Sins Medley」を選び、透き通った歌声で空気を震わせる。そのなかでも注目してほしいポイントが、彼女の作る楽曲に込められた歌のテーマだ。相手に向かって放つ"応援のコメント"に、瀧川の人柄が伺える。彼女が歌を通して伝えたい想い、それは"がんばれ"というメッセージ。アーティスト・瀧川ありさの本質は、応援ソングにも受け取れる。相手のことを考えている彼女ならではのステージを見せてくれた。
そして、ラストは出演者全員でステージに登場し、松任谷由実「恋人はサンタクロース」を歌い上げた。3人の歌声と楽しさを前面に出した演出に、場内のテンションは最高潮に達する。オーディエンスも立ち上がり、会場が一体となって、少し早いクリスマスイベントで大盛り上がりを見せた。彼女たちのファンだけでなく、音楽ファンならば誰しもがうらやむひと時。3人のアーティストからのクリスマスプレゼントに、喜びをあらわにするオーディエンス。その表情は彼女たちにどう映ったのか。今後、彼女たちはどんな飛躍的な活動を見せてくれるのか。この先も3人からまだまだ目が離せなくなりそうだ。
≪セットリスト≫
■anderlust
M-1.帰り道
M-2.ヒカリ
M-3.いつかの自分
M-4. Scrap & Build
■Leola
M-5. Summer time
M-6. Rainbow
M-7. Let it fly
M-8. I & I
■瀧川ありさ
M-9.プラネタリウム
M-10.さよならのゆくえ
M-11. Summer of Love
M-12.赤いスニーカー
M-13. The Seven Deadly Sins Medley
■セッション
M-14. 恋人はサンタクロース