NHKの放送で話題となった「イクメンブルー」という言葉。子育てに積極的な父親が増えつつある中で、父親自身も、仕事と育児の両立に悩み、精神的な不調につながることがあるという。
もちろん、ママたちも育児疲れを感じるのは一緒なのだが、パパたちが育児疲れを感じるのは、どのような時なのだろうか。マイナビニュース会員のうち小学生以下の子どもを持つ300人の男性に聞いてみた。
Q.育児疲れを感じたことはありますか?
はい 56.7%
いいえ 43.3%
Q.「はい」と答えた方にお聞きします。どのようなときに育児疲れを感じますか
■泣きやまない
・「夜泣きや、しつけがこれで良いのか悩むとき」(37歳/サービス/公共サービス関連)
・「夜泣きがひどい時」(41歳/その他電気・電子関連/販売・サービス関連)
・「赤ちゃんの時は毎日夜泣きをして、抱っこしていれば寝ているが、下ろすと起きてしまい、毎日寝不足で疲れていた」(58歳/その他/技能工・運輸・設備関連)
・「子どもが幼児の頃は、昼間は目を離すと落ちている物を口に入れたり、高い所にのぼったり、危ない目に遭ってヒヤヒヤしました。夜になると夜泣きがひどくて、車でドライブに行っていました」(49歳/その他/技能工・運輸・設備関連)
■言うことを聞いてくれない……
・「子どもが言うことを聞いてくれないとき」(57歳/建設・土木/事務・企画・経営関連)
・「妻の言うことは聞くけど、自分の言うことは聞いてくれないとき」(51歳/専門店/営業関連)
・「言うことを聞かない。暴れまくり」(39歳/化粧品・医薬品/その他技術職)
・「言うことを聞かない、物を投げる、帰りたいと駄々をこねる」(42歳/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連/技能工・運輸・設備関連)
■体力的なつらさ
・「子どもを抱っこして肩が凝ったり、腰が痛くなったりしたとき」(65歳/サービス/事務・企画・経営関連)
・「自分で歩かずに、すぐに『抱っこして』というとき」(40歳/サービス/営業関連)
・「休日は妻が家事をしやすいように、子どもを朝晩の散歩に連れて行くのですが、体力的にしんどいときがあります」(37歳/広告・出版・印刷/クリエイティブ関連)
・「単純に体力が追いつかない」(40歳/設計/技能工・運輸・設備関連)
■遊んであげたいけれど
・「いつまで一緒に遊んでいればいいのか、時間がつかめない時」(63歳/その他電気・電子関連/建築・土木関連技術職)
・「疲れがたまっている休日に、遊んでほしいとしつこくせがまれたとき」(37歳/食品/事務・企画・経営関連)
■自分の時間がない
・「自分の時間がないとき」(34歳/官公庁/公共サービス関連)
・「ずっと子どものことを見ていると気疲れするし、自分の時間もなくなるので、リフレッシュできない」(36歳/官公庁/公共サービス関連)
■仕事との両立
・「仕事で疲れていても、育児に休みはない」(46歳/その他/技能工・運輸・設備関連)
・「体力が続かない。仕事で疲れていて、平日は相手ができない」(45歳/その他電気・電子関連/技能工・運輸・設備関連)
・「遅くまで子どもが寝てくれず、翌日仕事に影響することが何日も続くと、育児疲れを感じることがある」(63歳/医療・福祉・介護サービス/事務・企画・経営関連)
・「仕事で疲れて横になりたいが、子どもが遊んでほしいとせがみ、横になれずに休息がとれない」(52歳/システムインテグレーター/IT関連技術職)
■ワンオペ育児
・「妻が不在で1日中、1対1で一緒にいるとき」(42歳/生命保険・損害保険/事務・企画・経営関連)
・「1日中1人で子守をしなければならなかったとき」(39歳/ソフトウェア・情報処理/メカトロ関連技術職)
・「3人幼い子どもがいるので、疲れるのは当たり前だが、ママがいない時なんかは特に大変。食事の準備、片付け。昼寝をさせてまた夕飯の準備……とにかくやることが多い」(32歳/鉱業・金属製品・鉄鋼/建築・土木関連技術職)
■パパよりママがいい
・「基本、パパよりママなので、何かしようとしても、子どもからは反対され、妻からは『もっと面倒みてよ』と言われ、板ばさみです」(46歳/専門店/販売・サービス関連)
・「母親が働きに出ているのに、『お母さんがいい』と言われ、泣かれると打つ手がない」(39歳/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
■その他
・「子どもが家中を散らかす点。どんなにきれいに片付けても、3日後には元の散らかった部屋に戻ってしまう点が疲れを感じる」(39歳/システムインテグレーター/IT関連技術職)
・「子どもをしかったときに自分が嫌になってしまう」(47歳/警察・消防・自衛隊/公共サービス関連)
・「思った通りに食事を食べてくれない」(37歳/インターネット関連/IT関連技術職)
・「イヤイヤ期で何を言ってもイヤイヤのとき」(47歳/その他/販売・サービス関連)
■総評
最も多かったのは、夜泣きを中心に「子どもが泣きやまないときに育児疲れを感じる」という意見だった。子どもを抱っこしたり、ドライブに連れて行ったりしてあやしているというパパもいて、ママと同様に大変だと感じる人が多いようだ。
また、子どもが言うことを聞いてくれないことに疲れを感じる人も多かった。子育ての過程でやむをえないことかもしれないが、特にそんな状況が続いてしまうと、つらくなる時があるだろう。さらに、働くママと同様、仕事と子育てを両立することも、精神的・肉体的に大変だという意見が多く寄せられた。
普段、ママが中心となって育児をしている家庭では特に、ママ外出時の1人の育児がつらいよう。働くママの育休中や、専業主婦の中には、日々、1人で育児に向き合っている人も多いと想定され、同様に大変そうだ。パパ特有の悩みとしては、『パパよりママがいい』と言われてしまったときには、打つ手がないという。その他、「子どもをしかってしまう自分が嫌になる」と、自己嫌悪に陥ってしまう人もいた。
子どもへの愛情は変わらなくても、息抜きの時間がなければ、育児ストレスを感じてしまう、ということは多いかもしれない。少しでもママ・パパが気を楽にできるよう、周囲の協力や社会の制度がより充実していくことを願いたい。
調査時期: 2016年12月8日~2016年12月10日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 小学生以下の子どもを持つ男性300名
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※画像はイメージで、本文とは関係ありません