NTTコミュニケーションズは11月より、三菱航空機が推進するMRJ(Mitsubishi Regional Jet)の開発を支えるグローバルなネットワーク基盤の提供を開始。これにより、日本(名古屋)や米国(シアトル、モーゼスレイク)の3拠点で実施しているフライトテストや開発業務の効率性を大幅に向上させる。

ネットワーク基盤構成イメージ

MRJは10月以降、米国モーゼスレイク(ワシントン州のグラント・カウンティ国際空港)を拠点としたフライトテストも実施中。11月19日には、飛行試験機初号機に続いて飛行試験4号機がグラント・カウンティ国際空港に到着した。現在、日米での型式証明取得に向けて開発活動を加速しており、今後は日米の両空港において、MRJによる合計2,500時間以上のフライトテスト実施を予定している。

NTTコミュニケーションズは、海底ケーブル「PC-1」をバックボーンとしたグローバルネットワーク「Arcstarグローバル専用サービス」や、世界190以上の国/地域で提供する高品質・高信頼なVPN「Arcstar Universal One」などを、グローバルにおいて一元的に提供。WAN高速化装置などを組み合わせたネットワーク基盤により、型式証明取得に必要とされる日米での2,500時間以上のフライトテストで収集される大容量データを、日米間約8,000kmの距離を超え、通常時の4分の1となる短い時間で送受信可能となる。

現在、北米には2機の試験飛行機がそろっている

今後の展開として、NTTコミュニケーションズは三菱航空機のグローバルICTパートナーとして、同社のMRJに関わる事業を支えるICT基盤をグローバルレベルで提供していく。またグローバルにおいて、開発・研究に関わる試験データや大容量のCADデータなどを高速に送受信したい企業への展開も推進していく。

三菱航空機は、「これにより、フライトテスト後すぐに日米間でフライトテストデータの解析を行い、結果を評価することが可能となりました。三菱航空機は本ネットワーク基盤を用いて、日本と米国拠点を効率的に活用し、1日も早い型式証明取得を進めています」とコメントしている。

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