子どもの頃、お気に入りのぬいぐるみと会話するように、遊んだ記憶はないだろうか。これからは、そんな空想の楽しみが、子どもたちにとって現実のものとなりそうだ。

11月15日、博報堂が一般予約を開始したのは、ボタン型デバイス「Pechat」(ペチャット)。ぬいぐるみにつけて、スマホを操作することで、まるでぬいぐるみがおしゃべりしているように感じさせることができるという。スマホに入力した文字や録音した音声が、かわいい声に変換され、デバイスに搭載されているスピーカーから流れる仕組みだ。

実際に販売されるのは、12月9日からとのこと。今回は同社から商品を貸り、一足先に試してみた。

マイナビニュース・マイナビ賃貸の公式キャラクター「マイナビベア」に付けてみた「Pechat」(ペチャット)

違和感なくとりつけられるボタン型デバイス

まず取り組みたいのは、デバイスの装着だ。手のひらにすっぽりとはまるボタン型のデバイスは、裏に取り付け用の穴があいていて、糸を通して縫い付けたり、ひもを通して首輪のように結び付けたりすることができる。

手のひらにすっぽりはまってしまう大きさ。後ろの穴にひもをとおして結び付けたり、糸で縫い付けたりして取り付ける

今回、ものぐさな私はひもを通して、ぬいぐるみに結び付けてみた。ボタン型なので、違和感なくぬいぐるみになじむ。従来の商品と違い、デバイスがぬいぐるみの中に内蔵されているわけではないので、お気に入りのおもちゃに取り付けて楽しめるのも利点だろう。また充電式になっているので、電池交換の手間もない。

マイナビベアも変身! 偶然にも、リボンとの相性が抜群だ!!

文字&音声入力のほか、歌やお話も

デバイスを装着したら、さっそくぬいぐるみをおしゃべりにしてみよう。まずは、専用のアプリをダウンロードし、ぬいぐるみの声を3種類から選択。呼ばせたい名前も登録する。機能は全部で6種類あるということで、まずチャレンジしてみたのは、文字でのおしゃべりだ。

「Pechat」の専用アプリを起動

文字を入力すると、その文字に従ってぬいぐるみがおしゃべりしてくれる。試しに「今日は寒いね」と入力してみる。するとその通りに、ぬいぐるみが音声を発してくれた。Bluetoothで情報を飛ばしているので、使用環境にもよるが、約10mまでは、スマホとぬいぐるみが離れていても、問題ないとのこと。子どもから距離を置き、親が入力してぬいぐるみと子どもを会話させることも可能なのだ。

しゃべらせたい文字を入力する

また「一緒に遊ぼう」「お名前は?」など、あらかじめ設定されている400以上のセリフから選んで操作することもできる。文字だけではなく、吹き込んだ音声をしゃべらせてみるのも楽しい。どんなに太い声でも、かわいい声に変換して、ぬいぐるみがおしゃべりしてくれる。

セリフリストの中から選ぶことも可能

【動画】※音声が流れます、ご注意ください

さらに「どんぐりころころ」や「ちょうちょう」などの歌、20曲を歌わせたり、「赤ずきんちゃん」や「桃太郎」など20話分のお話の読み聞かせをさせたりすることも可能だ。大好きなぬいぐるみが、お話をしながら、子どもを寝かしつけることも、夢ではない。

それぞれ20のお話と歌から選ぶことができる

【動画】※音声が流れます、ご注意ください

ほかにも、子どもの呼びかけに応じてリアクションをくれる「おまかせモード」など、遊べる機能は満載。未就学児を対象としているそうだが、大人でも、使い方によっては新たな楽しみを発見できそうだ。

今回、商品の企画やデザインに関わったのは、"生活者発想とテクノロジーを掛け合わせて新しい生活文化を生み出す"をコンセプトに商品企画を行っている博報堂の「monom」。子育て世代をターゲットに"どうしたら子どもが喜ぶか"を考えて商品を作ったという。

チームリーダーの小野直紀さんは「お父さんお母さんがぬいぐるみを介してコミュニケーションをしたり、子どもの反応を引き出したりして楽しんでほしい。これからの時期、クリスマスプレゼントの要望を、こっそりぬいぐるみに聞かせてみるのもいいかもしれませんよ」と話している。

同商品の価格は税別4,620円。高島屋の日本橋店、新宿店、玉川店、横浜店、大阪店、泉北店、京都店、Amazonで一般予約を受け付けているほか、伊勢丹新宿店、日本橋三越本店、中目黒 蔦谷書店、二子玉川 蔦谷家電、MoMA Design Store 表参道では一般予約のほか、商品の体験も可能。気になる人は、一度訪れてみてもいいかもしれない。