JR東日本仙台支社は29日、常磐線相馬~浜吉田間の運転再開に合わせ、12月10日にダイヤ改正を実施すると発表した。常磐線・東北本線原ノ町~仙台間を中心に列車の時刻が変更されるほか、仙石東北ラインの女川駅直通列車の到達時分も短縮される。

常磐線浜吉田行の普通列車(E721系)

東日本大震災などの影響により、福島・宮城県内の常磐線は現在も竜田~小高間・相馬~浜吉田間で運転見合わせが続く。このうち、相馬~浜吉田間は一部区間を内陸に移設した新ルートで、12月10日から運転再開されることが発表されていた。これにより、孤立区間となっていた小高~相馬間から仙台方面へ直通可能に。現在、相馬~亘理間で実施されているバス代行輸送は12月9日をもって終了となる。

12月10日から運転再開となる区間では、新地駅・坂元駅・山下駅の3駅が移設された新しい駅(坂元駅・山下駅は高架駅)に。山下駅発着の仙台行普通列車が下り5本・上り4本、新地駅発着の仙台行普通列車が下り2本・上り2本設定される。原ノ町~仙台間を直通する普通列車は下り23本・上り22本。「相馬~仙台間の普通列車は、震災前と同じ本数で運転します」と仙台支社は発表している。朝夕の通勤・通学時間帯を中心に、列車本数・編成両数の見直しも行うとのこと。

仙石東北ライン女川行の仙台駅発車時刻繰下げ - 仙台~女川間23分短縮

仙石東北ラインはディーゼルハイブリッド車両HB-E210系を使用し、東北本線・仙石線経由でおもに仙台~石巻間で運転。8月6日から石巻線女川駅への直通運転(早朝の上り1本、夜間の下り1本のみ。石巻~女川間は各駅に停車)も開始された。

12月10日に実施されるダイヤ改正で、下り女川行の仙台~石巻間の時刻を現在より23分繰り下げる。仙台駅の発車時刻は20時46分、石巻駅の到着時刻は21時46分となる一方、石巻~女川間の時刻は現在と同じ(石巻駅21時52分発・女川駅22時18分着)。石巻駅での停車時間を短縮し、仙台~女川間の到達時分を1時間32分(現在は1時間55分)とする。

仙台支社管内ではその他、東北本線・仙台空港アクセス線や仙石線でも一部列車の時刻を変更。東北本線白石~小牛田間で運転される列車の編成両数も見直され、8両編成の一部列車が6両編成に変更される。