フィンエアーグループ(本社: フィンランド)は、ブロードバンド関連のサービスと技術を提供するグローバル企業ビアサット社(ViaSat Inc.)との間で、欧州の短距離路線を運航する全てのエアバスA320機に機内Wi-Fiサービス(無線LAN接続サービス)を導入する契約を締結。Wi-Fiサービス設備の設置は2017年5月から開始され、2018年6月までに完了を予定している。

2018年6月までには、長距離路線・短距離路線ともにWi-Fiサービスを提供できる環境が整う予定

今後ビアサット社により、フィンエアーの全ての機材で機内Wi-Fiサービスの利用が可能になる。同社は現在、ユーテルサット社(Eutelsat S.A.)と提携し、欧州全域をカバーする高速衛星インターネット・サービスの提供に向けて取り組んでいる。新システムのWi-Fiサービスでは、乗客ひとり人あたりの接続速度は12Mbps以上と、現在の航空機で一般に提供されている機内Wi-Fiサービスとしては最速となる予定で、ビデオ・ストリーミング・サービスにも対応する。

機内Wi-Fiサービスの料金は、ビジネスクラス利用者、フィンエアープラスのゴールドおよびプラチナ会員、ワンワールドのサファイアおよびエメラルド会員は、無料が可能。また、エコノミークラス利用者は、時間料金での利用か、1フライトでの一律料金による利用料金のいずれかを選択できる。

エアバスA320機に先行し、2017年5月までに長距離路線用のエアバスA330機にWi-Fiサービスを搭載。エアバスA330機には、すでにエアバスA350XWB機での機内Wi-Fiサービスを提供しているパナソニック アビオニクス社により提供される。また、中国上空でのWi-Fi使用は規制によりこれまで禁止されていたが、フィンエアーでは先ごろ使用許可を取得し、長距離路線の機内で快適にWi-Fiサービスを使用できる。

今後については、2018年6月までに長距離路線・短距離路線ともにWi-Fiサービスを提供できる環境が整い、1,000を超えるフィンエアー・ネットワークの乗継路線で利用できるようになる見通し。