日本能率協会はこのほど、「女性活躍推進」に関する意識調査の結果を発表した。調査は7月26日~8月1日、全国のビジネスパーソン1,000名(男性556名、女性444名)を対象に、インターネットで行われた。

5割が「女性の活躍が進んでいる」と回答

「現在の職場で女性の活躍が進んでいると思うか」

調査ではまず、現在の職場で女性の活躍が進んでいると思うか尋ねたところ、「進んでいる(11.7%)」「どちらかというと進んでいる(38.9%)」と回答した人の割合は、およそ5割となった。また、「職場の女性活躍が今より進むべきか」という問いでは、66.6%が「進むべき」と考えていることがわかった。

女性の活躍推進には"制度"が不可欠

「女性の活躍の推進に必要なこと」

続いて、女性の活躍の推進に必要なことを聞いたところ、「女性社員の意識改革(21.7%)」「女性社員に向けた育児・介護両立支援制度 (21.2%)」「女性管理職登用制度(19.6%)」が上位に並び、「必要だと思うことはない」と回答した人は約3割(男性34.4%、女性27.7%)だった。

性別でみると、「女性社員に向けた育児・介護両立支援制度」(女性>男性、6.5ポイント差)や「女性管理職登用制度」(女性>男性、8.1ポイント差)で男女差が目立ち、女性は"意識・意欲"より具体的な"制度"を必要と考えていることがうかがえた。

「育児をしながら仕事をする上での悩み」

次に、育児経験のある人(男性209名、女性142名)を対象に、育児をしながら仕事をする上での悩みを聞いたところ、男女ともに「就業時間に制約がでる」(男性23.0%、女性30.3%)、「同僚・部下に迷惑がかかる」(男性21.5%、女性29.6%)、「仕事以外のつきあい(飲み会など)ができない」(男性12.0%、女性19.0%)がTOP3に。一方、「悩みはない」と回答した人は、女性25.4%に対し男性44.0%と、男女でギャップが目立つ結果となった。

「育児と仕事を両立させるために職場にあるとよいと思うこと」

続いて、育児と仕事を両立させるために職場にあるとよいと思うことを教えてもらったところ、男女ともに1位は「休暇を取りやすい雰囲気」(男性32.9%、女性49.8%)、2位は「柔軟な勤務時間」(男性27.3%、女性38.5%)となった。そのほか、「上司の理解」(男性25.9%、女性29.5%)や、「同僚・部下の理解」(男性22.7%、女性27.5%)も上位にあがり、上司や同僚など周囲の人の理解を進める取り組みも同時に必要であることが読み取れた。