「あればあるだけ使ってしまう」に注意!

反対に、お金はあるだけ使ってしまい、貯蓄ができないといった悩みの声も聞かれます。給与が振り込まれた直後は余裕があると思っても、結局は毎月全て生活費に消えてしまい、貯金するお金が残らない……という経験のある方も多いのでは? 特に、給料日の後は外食が多くなったり、すぐタクシーに乗ってしまったり、ぜいたくしてしまいがちです。その結果、月の後半にもなると、節約をしなければやり過ごせないということにも。

1カ月の中で、お金の使い方に激しい差がある場合は、無計画な出費をしてしまっている危険が大きいでしょう。また、「お金が残れば貯蓄しよう」と考えているケースも多いですが、ほとんどの場合はうまくいきません。先取り貯蓄や、給与が振り込まれたらお金の使いどころを計画するなど、対策を立てることが必要です。

お金に余裕があるばかりに油断してしまいがちなのが、夫婦共働き家庭の場合。少しいいものを「買えてしまう」からこそ、全ての項目にお金をかけ過ぎていて、気が付いたら貯蓄ゼロ……ということも、実は珍しくありません。こうした家庭は、夫婦のどちらかが働けなくなるなどして収入が減った場合、これまでの生活水準を急に落とすことができず、家計が破綻してしまうこともあります。お金があるからそれでいい、としてしまうのではなく、節約のしどころを考えたり、夫婦の財布を一緒にしてお互いに家計を把握したりして、将来に備えることも大切です。

筆者プロフィール:武藤貴子
ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント
会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中。FP Cafe登録FP。