楽天は9月5日、スマートフォンで個人間の売買取り引きができるフリマアプリ「フリル(FRIL)」を提供するFablicの発行済み全株式を取得し、完全子会社化したことを発表した。

楽天、フリマアプリ「フリル」買収

市場規模は年々拡大

近年、個人間売買(C2C)市場は、スマートフォンの普及に伴い急速に拡大。MMD研究所とスマートアンサーが共同で実施した「2016年1月フリマアプリに関する利用実態調査」(2016年1月29日)によると、スマートフォンを所有する10~60代の男女2万2,003人のうち、35.7%が「フリマアプリを利用したことがある」と回答している。

Fablicが運営する「フリル」は、2012年7月にオープンし、現在アプリのダウンロード数は累計500万超。フリマアプリで最も利用経験者が多い「メルカリ」に次ぐサービスとなっている。ファッションや美容用品のジャンルに注力しており、10代後半から20代を中心とした女性ユーザーが多いという。

一方、同社を買収した楽天は、2014年11月にフリマアプリ「ラクマ」をローンチ。「楽天スーパーポイント」での支払いに対応するなど楽天グループの強みを生かし、各ジャンル均等に幅広いユーザー層を獲得している。

今後は「フリル」においても「ラクマ」と同様に、楽天会員IDによるログインを可能にするほか、「楽天スーパーポイント」を活用したポイントキャンペーンを実施したりする予定。楽天は「本年7月末時点での両社サービスにおける月間流通総額は合計で数十億円規模にまで成長しており、このたびの買収により、さらなる成長が見込まれている」とコメントしている。