8月6日より全国劇場で公開中の特撮ヒーロー映画『劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間/動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキサーカスパニック!』の大ヒットを記念し、8月27日に新宿バルト9にて『仮面ライダーゴースト』の主演を務める西銘駿ほか、主要キャストがそろって舞台あいさつを行った。

左から、磯村勇斗、山本涼介、西銘駿、大沢ひかる、柳喬之

テレビシリーズ放送開始から半年を迎えた『動物戦隊ジュウオウジャー』と、ストーリーもいよいよ最終局面に入り、盛り上がりが最高潮に達している『仮面ライダーゴースト』それぞれの「劇場版」とあって、「ぴあ」による初日満足度調査では1位を獲得、そしてSNSでも絶賛の声が上がっている本作。27日の「大ヒット御礼舞台あいさつ」では、先ごろテレビシリーズの撮影がクランクアップしたばかりという『仮面ライダーゴースト』のメイン俳優陣が結集し、劇場につめかけた多くのファンたちの声援に、感謝の言葉で応えた。

天空寺タケル/仮面ライダーゴーストを演じる西銘駿は、大ヒット御礼舞台あいさつに出られたことについて「本当にうれしい気持ちでいっぱいです。ゴースト単独の映画ということでプレッシャーや不安もありましたが、たくさんの人から『感動した、内容がよかった』と言ってもらえて幸せです」と、さわやかな笑顔を見せた。

映画の中で難しかったシーンとしては「アカリとの指切り」を挙げ、「とても緊張した。指切りでさえでも緊張するのに、恋愛映画でキュンキュンするシーンの演技なんかできないんじゃないか」と、胸ときめく場面の難しさを痛感していた様子。テレビシリーズがクランクアップしたことへの感想を問われると、「この1年間は本当に濃かったので、終わったときは泣かないと思っていたのに、自然と涙が出ていた」と、過酷かつ楽しかった撮影の日々にひとまずの区切りがついたことへの感想を述べた。

「タケルに伝えたい言葉は何か?」という質問については「まずは『成長したね』と声をかけたい。第1話であんなに未熟だったタケルが、仲間の思いなどを受けて、自分で考え、行動するようになっていった。僕も役を演じたことで成長できたと思っているので、タケルには本当に感謝しています」と、自分自身の成長とタケルの成長がシンクロしたことを熱く語った。

深海マコト/仮面ライダースペクターを演じる山本涼介は、映画で印象に残るシーンとして「最愛の妹・カノンが仲間に『すみません~わたしのせいで~』と謝るところ。崩れ落ちる感じがかわいかったなって思っています。自分のシーンよりも大事でした」と、カノン役・工藤美桜の可憐な存在感を挙げた。

クランクアップの感想としては「楽しかったこと、キツかったことを思い出し、スペクターのスーツアクターとして2人で役を作り上げてきた渡辺淳さんの顔を見たとたん、涙腺が崩壊してしまいました」と、やはり涙が自然に出てきたことを打ち明けた。「マコトという役柄に対し、声をかけるなら?」という問いに対しては「よくこの1年間、ライダース(ジャケット上下)を着続けたなって。冬になったらすごい冷えるし、夏は尋常じゃなく暑い。この1年で7キロもやせましたから」と語り、女性ファンから驚きの声があがった。

アラン/仮面ライダーネクロム役・磯村勇斗は、映画の名場面として「マコトがお父さんの大悟(沢村一樹)と別れる場面」を挙げ、「とても切なくて印象に残っています。あまり今まで観たことのないマコトの表情がよかった」と、山本と沢村の演技を讃えた。

クランクアップの瞬間は、皆と同じように泣いてしまったそうで、「花束をいただいたとき、抑えきれない感情がこみあげてきて……。でも感謝の気持ちを伝えたくて、自分と戦っていました。一生に残る最後の瞬間を迎えられた」と満足げな顔を見せた。「アランにひと言かけるとしたら?」の問いには「人間って素晴らしいよねってことですね。タケルたちと出会って人間の素晴らしさを知ったり、タコ焼きのおいしさを知って"タコ焼きキャラ"にもなったり(笑)。人間の素晴らしさを一番感じていたのがアランだったと思います」と笑顔で語った。

月村アカリ役の大沢ひかるは、「初日から一週間、全国を回って舞台あいさつをしてきたんですけれど、こうして再び舞台に立てるのはとてもうれしい」と、映画を応援してくれたファンたちへの感謝の気持ちを噛み締めた。クランクアップについては「西銘くんが男泣きに男泣きを始めたので、もらい泣きしました」と、撮影が終わったことをしみじみ実感。

「アカリに声をかけるとしたら?」の問いには「アカリの強さは、ブレないでまっすぐ突き進めるところ。これからどんなことがあってもその気持ちを忘れないでほしい。あと、研究を続けて、将来は科学分野で賞を取ってほしい」と、役柄のことを真摯に考えてのコメントを残した。

コミカルでハイテンションな演技によって場の空気をなごませるムードメーカー・山ノ内御成を演じた柳喬之は、「映画では『約束』がテーマだったでしょう。タケル殿とアカリちゃんの指切りシーンがとても印象的でした。僕も若いころこういうのやったなあって、思い出しちゃった(笑)」と、心に残ったシーンを挙げた。

クランクアップの感想を聞かれると、「アップしてすぐは実感がわかず、明日も撮影があるんじゃないかって思ってしまいました。でも実際に終わったので、一週間くらい髪を伸ばしてみました」と、僧侶役ならではの実感を語った。山本や磯村の証言では、本日劇場に入ってきた際の柳は髪が少し伸びていて高校球児のようだったとのこと。しかし、舞台あいさつのために今一度頭をツルツルに剃り上げたという。

「御成にひと言伝えたいことは?」と質問されると、「小言はいっぱいありますが、ひと言いうならば『もっと修行しろ!』ってことですね(笑)」と、劇中でも変わらぬ空回りで笑いを誘った御成にエールを送った。

最後には、1年間にわたるテレビシリーズで主演を務めあげた西銘へのサプライズとして、山本、磯村、大沢、柳がそれぞれ1年間の思いを込めた手紙を持ち寄り、西銘の前で読み上げた。

「僕の家に来て納豆パスタを食べるくらい仲良くなれて幸せでした。駿と出会い、1年間最高の時間を過ごさせていただきました!」(磯村)

「1年間でどんどんヒーローの顔つきになっていく駿を近くで見守ることができて、とても素敵な時間でした」(柳)

「ゴーストが終わっても、お互い役者として、ライバルとして、友達として、切磋琢磨しながら頑張ろう。20歳になったら飲みに行こう!」(山本)

「みんなそれぞれの場所に進んでいくけれど、またひとつ大きくなった姿で、同じ場所でお芝居ができるのを楽しみにしています!」(大沢)

4人から心のこもった手紙を読み上げられた西銘は感激に声をつまらせつつ、「サプライズ、うれしいです。初めての現場で、いろいろな共演者の方に迷惑をかけ、演技のことなどを教えてもらって、1年間ここまでやってきたと思います」と、あらためて仲間たちに感謝の意を示した。そして大勢のファンたちに向けて「映画も、テレビシリーズも、僕たちが持てる力のすべてを出し尽くして頑張りました。最終回もぜひ期待していてください。これからも『仮面ライダーゴースト』を応援よろしくお願いします!」と客席に呼びかけていた。

西銘は1998年2月20日生まれの18歳。高校在学中の2014年に第27回ジュノン・スーパーボーイコンテストでグランプリを受賞し、その翌年の2015年10月に放送開始した『仮面ライダーゴースト』は初めての連続ドラマ出演にして初主演作となった。