声優業がわかりやすくi☆Risに還元できた瞬間

――8月3日発売の13thシングル「Re:Call」は、芹澤さんが音海繭良(おとみまゆら)役で出演されている『双星の陰陽師』の7月クールのオープニングテーマ曲でもあります。タイトルは『双星の陰陽師』主人公・焔魔堂ろくろと化野紅緒、二人の境遇や今後進んでいく「呼び起こす・よみがえる」というストーリーをテーマに、芹澤さんが命名したんですよね。

芹澤 はい! 決まったときは本当に嬉しかったです! 繭良役もi☆Risの誰かが選ばれるというわけではなくオーディションで決まったものですし、もともと『双星の陰陽師』のオープニングテーマをi☆Risが担当するから私が受かったというわけでもありませんでした。私が繭良役にキャスティングされたご縁でi☆Risがオープニングを担当することになったので、自分の声優業がわかりやすくi☆Risに還元できた瞬間でした。

――i☆Risさんは、6thシングル「Make it!」から12thシングルの「Ready Smile!!」まで7作連続で『プリパラ』の主題歌でしたが、今回は『プリパラ』以外でのTVアニメオープニングですね。

芹澤 もちろん、『プリパラ』と一旦はなれるのは寂しかったけど、一生『プリパラ』を担当できるわけではありません。どこかで先にいかなければいけませんでした。今回はまた違ったi☆Risを見せられるチャンスになるはずだ! と思っています。

――たしかに「Re:Call」はいままでのシングルでは珍しい曲ですよね。バンドサウンドで、衣装も黒を基調としていて、MVでも笑顔を見せず、全体的にクールな仕上がりになっている。

芹澤 私はi☆Risの中では可愛い雰囲気の曲を得意としているんですけど、「Re:Call」でそれを出してしまったらぶち壊しだなと思いました。落ちサビの「君の声が聞こえたから」を歌わせていただいているんですけど、この部分は、今までの楽曲の中で一番録り直しましたね。レコーディングでもかなり悩んでいて、どんどん良くなっていったというより、突然舞い降りて「奇跡の一発」と言われました。

茜屋 カッコ良さをただバーッて出せばいいわけではなく、内に込めた想いを歌い上げる感じですね。私は、ほかのメンバーの歌声を聴きながらレコーディングをしたんですけど、「何度も 何度も 立ち上がるから」はみんな想いを爆発させるように、絞りだすように歌っていたので、それを自分なりに表現するのが難しかったです。

若井 私は、「自分の歌いやすい声で感情を乗せられるな」と思ったので、より自分をバンバン出していきました。レコーディングが終わったあとにマネージャーさんから「いいね、今回」と言ってもらえたので、安心しました。いいものになってよかった!

久保田 i☆Risのシングルでカッコ良い曲がA面に入ることっていままでほとんどなかったんですよね。これまでi☆Risのカッコ良い曲はアルバムやカップリングが中心だったので、i☆Risのことが好きで、CDを買って、ライブに来てくださる方以外は聴く機会が少なかったと思います。今回、カッコ良い曲がA面に入り、CMでも流れて、より多くの方に触れるようになりました。表現方法も、ただ強く声を出すだけじゃダメだし、アニメの雰囲気も壊さないようにと難しかったです。i☆Risの振り付けを担当してくださっているMIKA先生は、楽曲の歌詞と振りをリンクさせてくれるので、ダンスと一緒に見せることで表現しやすそうだなとは思いました。なので、「Re:Call」をファンのみなさんの前で披露したときは、自信を持って表現できたかな。

山北 ダンスはポイントですね。i☆Risのダンスは普段、キレッキレに踊っているんですけど、それよりもワンランク上に行かないとダメだと思いました。いかに指先に想いを込めるか、でもやりすぎずみたいに、内から出た想いを表現出来たかなと思います。納得のいくダンスになったので、ぜひライブで見ていただきたいと思っています。

澁谷 楽曲もバンドサウンドで力強くカッコ良さを出せました。変に自分を偽ることなく、でも等身大すぎることなくレコーディングができたので、表現しやすかったです。楽曲もそうですけど、ジャケットやMV撮影もいままでで一番しっくりきましたね(笑)。衣装も今回、みゆたんと私はスカートではないんですよ。私自身、ボーイッシュな方向に変わっていっていますし、i☆Risそれぞれ個性が出てきたからこそやらせてもらえた、新たな一歩ですね。これからもみんなが輝ける場所を目指してがんばりたいと思います。


――MVは大谷資料館の大谷石採石場跡で撮影したんですよね。「虫よけスプレーを大量に使ったのにあまり虫がいなかった」というエピソードをお聞きしました。

若井 思ったよりいなかったですね。

芹澤 いたはいたけど、前情報で「もうやばいから」って言われていたほどではなかったね。

山北 クモがいっぱいいた!

久保田 得体のしれない虫もいたよね。

芹澤 ひみちゃんは十分しんどかったよね 。

茜屋 私はもう……しんどかったです、朝から晩まで。

純粋に抱いていた気持ちをもう一回思い出したい

――カップリングの「鏡のLabyrinth」。こちらも大人っぽい楽曲ですが、鏡の迷宮と言うだけあり、自らと向き合い、これからの未来への迷いを表現しています。

若井 きっと私たちに向けて書いてくださった曲じゃないかと思っています。私はこの歌詞を読んで安心したんですよ。きっと歌詞に共感してくれる人はいるわけで、こういった想いをしているのは自分だけじゃないんだなって。特に2番のサビ、「みんな同じ想いで ゴールを目指してるんだ」で勇気が出ましたね。「じゃあ、もっとがんばれるな」って、支えになった曲だなと思います。

芹澤 結成4周年を迎えた私だから歌える曲って感じです。昔は本当に迷いもなくて、やりたいことにただ突っ走っていました。でも、その先、鏡の中に迷い込んで葛藤が生まれてくる。それがいまの芹澤に当てはまると思いました。この曲のレコーディング中、ずっとウルウルウル~って感じだったんですけど、この6人で歌えて良かったって思います。はやく披露したいですね。

山北 この曲はやばいですよね。ゆうちゃんも言っていたけど、みんなウルッときていたんじゃないかな。「鏡のLabyrinth」を提案したi☆Risの上の人は、いまの時期だからこそ、i☆Risにぶっこんできたと思います。それくらい歌詞がダイレクトなんですよ。でも、普通に生活している人にも当てはまりますよね。毎日何かしら悩んで、明日どうなるかわからない、後悔はしたくない。誰しもが思っている。多くの人に当てはまる曲だと思います。年金だってもらえるかわからない世の中ですから。

澁谷 いくつだよ! あ、ごめんなさい、突っ込んじゃった。

――ははは。「真夏の花火と秘密基地」は大人になり当時を思い返し、友人たちと語らっている曲です。ノスタルジックですよね。

澁谷 この曲は私にとっては、体験できない世界のお話なので、憧れている部分はあります。私の実家は埼玉の田舎ではあるんですけど、電車に乗って「ヤッホー」みたいな、いつでも会える友だちなので、久しぶりに再開して「あのとき、こうだったよね」って話も特にないんです(笑)。ほかのメンバーは「わかるー」って言っているのに、私は「やばい、わかんない」って(笑)。歌う時は、懐かしくも大人な感じを自分なりに表現してみました。

久保田 「真夏の花火と秘密基地」は、小中学校のころの友だちに連絡してみようかなって思えるきっかけになりました。遊ぶときはどうしてもいま通っている大学の友だちが多くなりますし、こういう業界なので土日にお休みはないので、昔の友だちとはなかなか会えないんです。あと、小さいころって、どんな人にもある過去ですよね。だから、「蝉しぐれがミンミンと響いて」とか、みんな経験したことがあると思います。情景描写もワンフレーズずつしっかりと描かれているので、みんなに刺さる曲なんじゃないかな。

茜屋 私は実家が秋田なので、歌詞が全部わかるなーって。幼少期の体験がそのまんま出てきて、昔を思い出しながら歌いました。夏ってずるいですよね、こういう思い出が鮮明にわかりやすく残るので。特に「懐かしくて 思わずあふれだした 涙」という歌詞。昔のことを思い出すと、悲しいわけじゃないけど、心が切なくなって、泣きたくなる気持ちになります。それに、サビ部分や「よみがえる 気持ちたち」の歌詞を見ると、4年間を振り返ったときに、あのとき持っていた気持ちをどこかに置いてきちゃったんじゃないかなって、最近感じています。あのとき純粋に抱いていた気持ちをもう一回思い出したいなって感じています。この曲は私の原点ですね。

i☆Ris13thシングル「Re:Call」(TVアニメ『双星の陰陽師』7月クールオープニングテーマ)

「Re:Call」Type-A(CD+DVD)
価格:1,944円(税込)
収録内容
CD
01 Re:Call
02 鏡のLabyrinth
03 Re:Call(Instrumental)
04 鏡のLabyrinth(Instrumental)
DVD
01 Re:Call-MUSIC VIDEO-
02 Re:Call-Off Shot Movie-

「Re:Call」Type-B(CD)
1,296円(税込)
収録内容
CD
01 Re:Call
02 鏡のLabyrinth
03 真夏の花火と秘密基地
04 Re:Call(Instrumental)
05 鏡のLabyrinth(Instrumental)
06 真夏の花火と秘密基地(Instrumental)

Type-A(CD+DVD)

Type-B(CD)

TYPE-A(CD+DVD)表4イラスト

i☆Risライブ情報

i☆Ris 4th Anniversary Live 日程:11月25日
会場:東京・日本武道館
OPEN 17:30/START 18:30
チケット代金
1.プレミアムチケット全席指定:8,640円(税込)※ピクチャーチケット仕様&来場者プレゼント付き
2.全席指定:7,020円(税込/枚数制限:1人4枚まで/小学生以上有料。未就学児童は入場不可
※プレミアムチケットは一部の先行受付限定販売
※来場者プレゼントは来場者に当日会場で渡します

i☆Risイベント情報

TOKYO IDOL FESTIVAL2016
日程:8月6日
会場:お台場・青海周辺エリア

ナゴヤアニソンフェス2016in名古屋城
日程:8月6日
会場:名古屋城二の丸広場 特設野外ステージ

Animelo Summer Live 2016 刻-TOKI-
8月26日・27日・28日
会場:さいたまスーパーアリーナ
各日OPEN 14:00/START 16:00
チケット料金:全席指定/前売8,700円(税込・各日)
※i☆Risの出演は8月26日