英国の国民投票でEU離脱派が勝利確実となったことを受け、麻生太郎副総理兼財務相は6月24日に緊急記者会見を開き、「世界経済に与えるリスクについて極めて憂慮している」と述べた。

G7による協調介入「申し上げる段階にない」

大臣は「英国の国民投票の結果が出つつあるが、世界経済、金融、為替市場等へ与えるリスクについては極めて憂慮している」と述べた上で、「世界経済の成長の確保、為替、金融等に安定は極めて重要だと考えているが、とりわけ足元の為替市場で極めて神経質な動きがみられていると思っている。そのような動きが継続するということがないように、為替市場の動向を緊張感をもってこれまで以上に注視し、必要なときにはしっかりと対応していく。G7、G20の合意に内容に沿うことだと思っている」と話した。

外貨の流動性の確保については、「日銀が各国の中央銀行と結んでいる通貨スワップの網を活用するなどにより、対応は可能である」との認識を示した。

G7による為替の協調介入については、「申し上げる段階にない」と答えた。

離脱派が勝利した場合の日本経済への影響については、「いろんなことが考えられると思う。少なくとも離脱したから急にどうなるのかという話ではないが、為替などに関しては憂慮している」と述べた。

午後5時以降に海外市場での円高が進んだ場合の対応については、「毎回言っているように、為替についてコメントすることはない」と答えた。

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