スティーブン・スピルバーグ監督最新作『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』(9月17日公開)のアメリカプレミアが現地時間21日、ロサンゼルスで行われた。加えて23日、同作の日本版予告が公開された。

USプレミアに登場したスティーブン・スピルバーグ監督、ルビー・バーンヒル、マーク・ライランス(左から)

本作は、SFファンタジーの『E.T.』(82)で大ヒットを収めたスピルバーグ監督が、『チャーリーとチョコレート工場』(05)の原作者と共に新たに手掛けるアドベンチャー。少女ソフィーと"やさしい巨人(BFG)"の友情を描く。

会場となったエル・キャピタン・シアターには、観客1,500人がカーペット沿いに集結。そこにスピルバーグ監督のほか、2016年のアカデミー賞でスピルバーグ作品『ブリッジ・オブ・スパイ』(16)にて助演男優賞を受賞した英国の俳優マーク・ライランス(BFG役)、オーディションでスピルバーグの目にとまり女優歴2年あまりで主役へと駆け上がった女優ルビー・バーンヒル(ソフィー役)、『それでも恋するバルセロナ』(09)で知名度を高めたレベッカ・ホール(メアリー役)、そして『ジョーズ』(75)、『E.T.』などでスピルバーグと長年タッグを組んできた作曲家ジョン・ウィリアムズなど、そうそうたる面々が登場した。

スピルバーグ監督は、本作のテーマの一つを"友情"と掲げ「友達を大事にしなさい。人を見た目で判断するのではなく、中身でちゃんと判断してほしい。そしてちゃんと相手の話を聞くこと」とメッセージ。加えて「肩書などで判断しないで、その人の細部を見て、それぞれの良さを見つけることが、どんな友情でも大事」と"BFG"とソフィーの間に生まれるような温かな関係を築くための秘訣を口にした。バーンヒルは、ライランスとスピルバーグ監督を「2人ともすごく素晴らしく優しい人たち」と称賛し、「彼らは私にとって最高の友達になった」と満足感をにじませた。

さらにスピルバーグ監督は、「日本の友達のみなさん、本作を愛してもらえるとうれしいです。僕が全力の気持ちを注いで作った作品です。キャストのみんなも同じ気持ちで参加してくれています。また、僕らは特に、日本の皆さまの心に響くように作りました!」と日本語を交えながらアピール。以前より日本の歌舞伎好きを公言しているライランスも「日本、大好きだよ。玉三郎、鴈次郎さん、そして歌舞伎役者のみなさん、こんにちは。世界で最も好きな役者さんたちなんだ。三船敏郎さんは、映画俳優で最も好きな役者さん」とその愛を語り、「僕は日本の俳優さんたちから多くを学んできた」と告げた。

あわせて公開された日本版予告は、児童養護施設で暮らすソフィーが「真夜中になると何かがやってくる」と震える描写からスタート。そんな暗夜の中、窓から入ってきた巨大な手に持ち上げられ、ソフィーは"巨人の国"へと連れ去られてしまう。最初はおびえていたソフィーだが、その世界の魅力に「すごい」と感動。「なぜ私を連れてきたの」という問いにBFGは「キミが一人ぼっちだったからさ」と優しくその大きな手を差し伸べる。


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