東京・江東区の東京都現代美術館で4日、3月5日~5月29日に開催される「スタジオ設立30周年記念 ピクサー展」のプレス内覧会が行われ、ピクサーに所属するアーティストによるアートワーク約500点がお披露目された。
ジョン・ラセター、エド・キャットマル、スティーブ・ジョブズらによって1986年に設立され、数々の人気作品を生み出し、独創的なストーリーや魅力的なキャラクターで世界を魅了してきたピクサー・アニメーション・スタジオ。このたび、2005年にニューヨーク近代美術館でスタートした世界巡回展である「ピクサー展」が、スタジオ設立30周年を記念した作品群を加えて日本に上陸した。
お披露目されたのは、映画制作の過程で創り出したドローイング、カラースクリプト、キャラクター模型など、多種多様なアートワーク約500点。ピクサーの30年の歴史をたどる最初のコーナーでは、ピクサーのロゴとしても有名なランプのオブジェや、ジョン・ラセターのメッセージVTRが見られ、さまざまな作品のアートで埋め尽くされた壁には「芸術はテクノロジーの限界に挑み、テクノロジーは芸術にひらめきを与える」というジョンの言葉が目を引く。
長編映画のアートは作品ごとに展示。『トイ・ストーリー』シリーズ三部作のコーナーでは、同展のポスターにもなっているウッディとバズのドローイングなど、名シーンを思い出させるアートが並び、2人のオブジェも飾られている。また、通路の窓にもキャラクターが描かれるなど、遊び心にあふれている。
『トイ・ストーリー』シリーズのほか、『バグズ・ライフ』から最新作『アーロと少年』まで11作品のアートを紹介。『モンスターズ・ユニバーシティ』や『ファインディング・ニモ』、先日アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞した『インサイド・ヘッド』など、それぞれの作品にどっぷり浸ることができる。
また、幅10メートル超の大型スクリーンでピクサー映画の世界観を表現する「アートスケープ」という大型作品や、アーティストへのインタビュー、ショートフィルムなど、貴重な映像コンテンツも充実。「ピクサー映画ができるまで」というコーナーでは、制作プロセスを資料映像と共に学ぶことができる。さらに、併設ショップでは、会場オリジナルグッズや展覧会オリジナルグッズが手に入る。
オープニングセレモニーでは、同展のキュレーターを務めるピクサー・ユニバーシティ&アーカイブ・ディレクターのエリース・クレイドマン氏も登場。日本での開幕への喜びを語った。
(C)Disney/Pixar