大手家電量販店のビックカメラは22日、春秋グループを率いる上海春秋国際旅行社集団(春秋国際旅行)と業務提携に関する基本合意の締結に至ったことを発表した。

4人に1人が中国人観光客

円安やLCCの就航、政府の観光客誘致施策などにより、来日する外国人観光客の数は年々増加。日本政府観光局によると、2015年11月の訪日外国人数は前年度同月比41.0%増の164万7,600人で、1月~11月の累計は過去最高の1,796万人にのぼる。

中でも、中国人観光客数は1月~11月で累計464万6,700人(前年度比109.4%増)と大幅に増加しており、外国人観光客の4人に1人の割合を占める。経済効果も非常に大きく、家電や医薬品、化粧品などを中心とした「爆買い」が新語・流行語大賞を獲得し話題になった。

2015年11月訪日外客数(JNTO推計値)(日本政府観光局HPより)

このたびの春秋国際旅行との提携は、日本製品の購買意欲が高く、今後の増加も見込まれる中国人観光客を対象としたインバウンド事業の拡大を目指して行われるもの。

具体的には、春秋国際旅行で訪日旅行を申し込んだ観光客や春秋航空で訪日する観光客に、春秋航空機内(日本路線)や春秋グループ各HP、SNSで当社優待クーポン等の優先配布や配信を行う。さらに、春秋航空日本の第三者割当増資を引き受ける投資事業組合に対し、10億円を出資する。増資後のビックカメラの関節保有割合は6~7%となる見込み。

なお、同社は12月7日、中国家電量販店の最大手である国美電器と提携し、同国のインターネット通販市場に参入することを発表している。