俳優集団D-BOYSのメンバーであり、少女漫画好き、イケメン好き、美容に詳しいなどいろいろな面を持つ阿久津愼太郎さん。Twitterやブログでは知性のあふれる言葉を届けてファン以外からも支持を受け、日本テレビの情報番組『PON!』にレギュラー出演するなど、飛躍が期待される阿久津さんに、現在の仕事観について伺った。
阿久津愼太郎 |
語彙力は武器になる
――今、阿久津さんは、いろんなことをされてますよね
『PON!』で料理を作ったり、少女漫画のオススメを雑誌で連載したり、『街活ABC』という番組で社会人一年生役でお芝居をしたりしています。
――現役大学生でもあり、語彙も豊富な阿久津さんは、トークも得意そうです
語彙力はやっぱり武器になると思うんです。見た目は大人に成長してるのに、語彙力だけは変わらないのは、やっぱりおかしいなと思うので。高校時代は古典が好きで、伊勢物語の『筒井筒』にハマってました。勉強はずっと好きだったんです。勉強さえしてれば褒められていたので(笑)。
――そういう語彙力がバラエティで生かされるときってありますか?
『PON!』は、生放送やテレビの難しさを改めて感じていて、瞬発力やアドリブ力が鍛えられるなと思います。料理は学生時代に部活でやっていたんで、もともと好きなんですけど、テレビだから出来上がりの見た目もうまくいかないといけないし。でも、一期一会な感じも面白いですし、その分、本番前は緊張します。
――アドリブもできそうなイメージですが
以前やっていたネットの生放送ではやりたい放題でした。でも、バラエティだと尺があるんですよね。2分前ですっていうカンペが出ても、最初はその2分で何ができるとかわかんなかった。もともとは、好きなことを好きなだけしゃべって、それを仕切ってもらう方だったんで、これからは、限られた時間の中で自分に何ができるか考えながらやらなくてはいけないな、と思います。
自分の"球"をたくさん用意していく
――ほかにも『有吉反省会』などにも出てましたよね
『有吉反省会』のように、自分のキャラで出る番組には、いつも、5つくらい球を用意していくんですよ。
――球というと?
「女装」とか「美容」とか「少女漫画」とか、「アイドル論」とか。記号ともいえるかな。僕はそういうのは多い方だと思うんです。自分の興味のあることを話すことは本当に得意なんですけど、こういう企画です、こういうところに行きます、と言う番組ではなかなか自分の色を出すのは難しいなと思って頑張っているところです。
――自分の色って何だと思いますか?
僕の色ってけっこう濃い黄色だと思っていて。ちなみに黄色は自分の担当カラーです(笑)。『有吉反省会』のように、自分の球を持っていく番組では、色を出していけると思うんですけど、『PON!』みたいに番組内のコーナーに出るときは、無色の気持ちで行って染まっていくことも必要かなと思って。俳優もそうですね。色を使い分けていかないといけないと思いますね。
――いろんな自分がいると
そうですね。たとえば、地元の栃木と、お仕事をする東京でも違います。栃木では素でいられるんですけど、東京に来るとエッジを利かせなきゃと思っちゃう。栃木から東京に移動しているとき、大宮あたりで気持ちが切り替わるんです。とか言って、これは芦田愛菜ちゃんの「新幹線で東京に向かうとき横浜あたりで標準語になる」という発言から考えたんですけどね(笑)。でも東京では少し気が張ります。