ベネッセホールディングスは3日、「中高の英語指導に関する実態調査」の結果を発表した。期間は2015年8~9月。対象は全国の中学校・高校の校長1,152名および英語教員3,935名。

中高の英語指導、「音読」「発音練習」が上位に

中学校・高校における「英語の授業中の指導方法」について質問した。中学校では、行う(「よく行う」+「ときどき行う」の合計)と回答した割合は、「音読」(98.1%)が最多だった。次いで、「発音練習」(96.2%)、「文法の説明」(96.1%)と続いた。

高校では、行うと答えた割合は「音読」(94.7%)が1位に。次いで、「発音練習」(92.3%)、「文法の説明」(89.4%)となった。

「指導において重要だと思うこととその実行について」聞き、重要だと思うことと実行のギャップ(「とても重要」-「十分実行している」の割合)をみた。結果、最多となったのは「生徒が自分の考えを英語で表現する機会を作る」の項目で、中学校は63.1pt差(82.3%-19.2%)。高校では56.9pt差(66.8%-9.9%)だった。次いで、「4技能のバランスを考慮して指導する」では、中学校は53.9pt差(69.2%- 15.3%)、高校は49.6pt差(59.4%-9.8%)となった。

指導において重要だと思うこととその実行

「英語指導における悩みについて」聞いた。中学校におけるそう思う(「とてもそう思う」+「まあそう思う」の合計)の割合は、「生徒に学習習慣が身についてない」(75.5%)が1位だった。次いで、2位は「授業準備の時間が十分にとれない」(75.3%)、3位は「生徒間の学力差が大きくて授業がしにくい」(73.8%)となった。

一方、高校では、「生徒に学習習慣が身についてない」(85.1%)で最多となった。「英語教師に求められることが多くて負担である」(75.2%)、「コミュニケーション能力の育成と、入試のための指導を両立させることが難しい」(74.4%)と続いた。

英語指導における悩み