オックスフォード大学出版局は、教育関係者を中心とした319名を対象に「グローバル人材育成に関する意識調査」を実施した。調査は9月18日~10月15日にかけて実施し、319名から有効回答を得た。

グローバル人材に求められる資質は「コミュニケーション能力」

グローバル人材に求められる資質について尋ねたところ、最も多かった回答は「コミュニケーション能力」(73.04%)となった。次いで「異文化理解力」(62.38%)、「外国語運用能力」(38.56%)と続いている。

グローバル人材に求められる資質は何だと思いますか?

グローバル人材の育成のために有効な手段は何か尋ねると、「異文化コミュニケーション」や「異文化コラボレーション」という回答が最も多かった。次いで多かったのが「海外滞在・海外留学」となっている。動的な側面に着目した回答が多く見られた一方で、「教養を身に付ける」など、内面強化に対する意見もあった。

グローバル人材になることの意義、重要性について聞くと、「世界がグローバル化しているのは紛れもない現実であり、現代社会を生き抜くうえで、グローバルな視点を持ち多様性に対して理解を示すことは不可欠な要素であると思う」といった回答が全体の約25%を占めた。

また、「世界平和」や「国際的な問題の解決」に貢献するという点で意義があるという意見も見られた。一方で、「視野が広がる」「自己実現をもたらす」といった、自己研鑽における意義を挙げた回答も10%以上あった。

「グローバル人材」と聞いて思い浮かぶ人物について聞くと、最も多かった回答は「緒方貞子 国連難民高等弁務官」、次いで国際連盟の理事長を務めたこともある「新渡戸稲造」が挙げられた。

「グローバル人材」と聞いて思い浮かぶ人物

日本語以外を母国語とする回答者(全回答者の約44%)による結果で最も多かったのは「ネルソン・マンデラ」や「マハトマ・ガンジー」だった。

分野別では、政治活動家や企業家が多く、次いで教育者や宗教指導者を挙げた回答が多かった。その他、俳優やスポーツ選手、宇宙飛行士といった国際的に活躍する人物も多く挙げられている。