エン・ジャパンは、同社が運営する人事担当者向け中途採用支援サイト「エン 人事のミカタ」上でサイトを利用している企業231社に「ストレスチェック」についてアンケート調査を実施した。調査期間は2015年8月。

49%の企業が「ストレスチェック義務化への準備を進めている」

2015年12月から、企業のメンタルヘルス対策の充実・強化等を目的として従業員数50人以上の事業場(企業)にストレスチェックの実施が義務付けられることとなった。

そこで、「ストレスチェック義務化」への準備(対応)を進めているか尋ねたところ、「対応を進めている」と回答した企業は49%だった。「まだ準備は進めていない」は33%、「予定がない」は5%となっている。

「ストレスチェック義務化」への準備(対応)を進めていますか?

ストレスチェックの準備(準備)を進めていると回答した企業に、義務化に対応する上での懸念点を尋ねると、64%が「ストレスチェックを行う体制、相談窓口の構築」と回答した。

懸念する理由としては「資格をもった産業医の確保が難しそう」「過去にストレスチェックを実施した際に90%の従業員が相談に行かなかったため、徹底させる体制を整えることができるか不安」などが多く挙げられており、各社負担の大きさを懸念していることがわかる。

ストレスチェック義務化に対応する上で、困難や懸念を感じる点は何ですか?

ストレスチェック義務化で起こることについて聞くと、「ストレスがあると判定された社員への過剰な配慮」(41%)が最も多かった。次いで、「社員のストレスをおおまかに把握できる」(39%)、「形だけ実施するのみにとどまり、効果はない」(36%)と続いた。

ストレスチェックを義務化することで、何が起こると思いますか?

また、コメントとして「チェックはいくらでも実施はできるが、その後の整備が難しい」「会社の費用負担が増すわりには、それほど効果が望めなさそう」といったものも多く、制度の有効性は認めつつも効果面を不安視していることがうかがえる。