――演じていて特に力が入ったシーンを教えてください。

やっぱり巻島さんとの会話シーンです。大事に大事に喋りました。「あと何回巻島さんと喋れるんだろう……」と思ったら、序盤から気が抜けないというか、最初から最後までずっとクライマックスでした。

――坂道以外で印象に残っているシーンはありますか?

要所要所に笑えるシーンがあって、とくに京都伏見の水田くんがいい味を出しています。荒北さんに「パチえもん」と呼ばれている水田くんですが、あの小物感がパワーアップしているというか、上級に進化したというか(笑)。行動がとても可愛いんですよ! ぜひ水田くんにも注目してください。あとは巻島さんがいないときの東堂さんの脱力加減というか、キレてないトークが印象に残っていますね。いつものキラキラした感じが全くないです(笑)。

待宮さんも相変わらず強烈なキャラクターで、荒北さんとの掛け合いはすごくやんちゃで、まさに野獣と闘犬でした(笑)。言葉づかいが荒くて荒くて! でも、そんな荒っぽいところが男の子らしいな、高校生らしいなとも感じました。

――劇場版ならではの見どころについてもぜひ聞かせてください。

アフレコのときから思っていたのですが、とにかく絵が綺麗です! とくに景色が本当に綺麗なので、それを大画面で観られることが僕自身も楽しみです。渡辺先生が「キャラクターたちを熊本の開けた道を走らせたかった」と仰っていたので、劇場版ではインターハイの箱根の山の中を走るときとは違った道の風景になっているので、ぜひ注目していただきたいです。それと走っているキャラクターたちの表情! きっとあの映像を観ていたら、彼らが飛び出してくるような感覚になるんじゃないかと思います。

――ちなみに、山下さんは熊本に行ったことありますか?

まだないんです。くまモンのイメージが強いですね(笑)。それと田浦さんがあれだけ熱い人なので、そういう人が多いのかなというイメージが漠然とあります。田浦さん役の田尻さんが熊本の方で、最初に台詞を全部熊本弁で喋られたんですが、一言発しただけで、とてもインパクトがあり圧倒されました! 文字だけでは分からない魅力が方言にはあるんだなと思いました。

劇場で流れている台詞は、方言を大分マイルドにしています。でも、TVシリーズの時よりも劇場版のほうが方言は濃いかも……。地元に戻って来ているからかもしれませんね。スクリーンの中で生き生きと気持ちよさそうに走っている熊本第一にも是非注目してください!