俳優のオダギリジョーが、この秋から新設されるTBS系連続ドラマ枠でスタートする『おかしの家』(毎週水曜23:53~24:23)で、主演を務めることが31日、明らかになった。

新ドラマ『おかしの家』に主演するオダギリジョー

同作は、東京・下町の駄菓子屋「さくらや」が舞台。祖母を助けて「さくらや」を切り盛りする"おばあちゃん子"の主人公・桜井太郎(オダギリ)と、そこを訪れる人々が、自身の過去の痛みや夢に向き合いながら、大切なものに気付いていく姿を描く。

オダギリが演じるのは、いずれは終わってしまうモラトリアムのような少年時代のような居心地のいい空間が、いつかは終わってしまうことを知りながら、少年の心を持ち続けて過ごす33歳という役柄。

今作のテーマについて、オダギリは「人間はバカな生き物です。本質を見失い、何度でも同じ過ちを犯す。本当に大切なものも、すぐに見失ってしまう…が、同時に人間はいとおしい生き物です」と語りながら、「今回集まるスタッフ・キャストなら、そんな人間の両面を、最高の形で真空パックできると思います」と期待を寄せている。

共演には、太郎と久しぶりに再会する幼なじみのシングルマザー・木村礼子役の尾野真千子。太郎が初恋の存在だったという役柄だ。また、太郎とつるむ3人衆の1人で、脚本家志望の三枝弘樹役に勝地涼。太郎とともに「さくらや」を経営するが、「このままでは太郎のためにならない」と店を閉めることを望む祖母・明子役で八千草薫が登場する。

このほかにも、太郎と三枝の後輩で、元いじめられっ子の金田剛役を前野朋哉、銭湯「亀の湯」の経営者で、生前の太郎の祖父と親しかった島崎明役を嶋田久作が演じる。

同作は、TBS系の深夜枠「テッペン!」(毎週月~木曜23:53~24:23)に、この10月から新設されるドラマ枠「水ドラ!!」の第1弾。演出は、史上最年少でブルーリボン賞と、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した若手監督・石井裕也らが務める。石井監督は「本当に幸運なことに、最高のスタッフ・キャストの方々がそろいました。ドキドキしていますし、きっといい作品になると確信しています」と自信を見せている。

脚本は石井監督と、演劇ユニット「キリンバズウカ」主宰の登米裕一が担当。佐野亜裕美プロデューサーは「日常に追われる中で見失ってしまった、本当に大切なものに気付いていくお話。眠りにつく前のつかの間ひと息する時間に、このドラマを見た方が、ふと自分の人生と大切なものを顧みるきっかけになる作品を目指します」と抱負を語った。

左から 八千草薫、オダギリ、尾野真千子、勝地涼

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