JR東日本 東京総合車両センターの一般公開が22日に行われ、山手線の新型車両E235系(量産先行車)をはじめ、東京近郊の路線で活躍する車両が展示された。209系試乗会や車掌体験、車体上げ下ろし実演なども実施され、多くの来場者でにぎわった。

東京総合車両センターにて一般公開された新型車両E235系

東京総合車両センターは2004年、旧山手電車区と旧大井工場の統合により発足。旧大井工場は1915(大正4)年に新橋から現在地に移転しており、今年で100周年を迎える。山手線の車両基地であり、東京地区の電車の検修・改造を行う車両工場でもある同センターでは、毎年8月に「夏休みフェア」として一般公開が行われ、親子連れや鉄道ファンが多数来場する人気イベントとなっている。

今回は同センターの入出場門まで長い列ができ、会場内も車両展示や体験イベントなどに多くのファンが集まり大盛況。中でも注目を集めたのが、この秋から営業運転を開始する予定の新型車両E235系だった。車体前面の窓が大型化され、山手線のラインカラーであるうぐいす色をグラデーションで表現するなど、従来車両とは一線を画すデザインで話題に。この日も外観の隅々まで写真に収めるファンの姿が目立った。

E235系の8・9号車は一部のドアが開かれ、広告媒体がデジタルサイネージ化されたという車内の様子も確認することができた。これとは別に、南武線の新型車両E233系8000番台、常磐快速線E231系、常磐緩行線209系1000番台、房総エリアで活躍する209系2100番台が並んだエリアもあり、こちらも写真撮影を行うファンでにぎわった。八高線・川越線209系による試乗会も行われ、乗車を待つ来場者が列を作っていた。

その他、放送装置を使った車掌体験や車体洗浄装置通過体験、ミニ電車乗車体験などの体験イベント、車体上げ下ろし実演・台車組立作業実演の見学コーナーも好評だった様子。鉄道部品を販売するコーナーも設置された。JR埼京線と相互直通運転を行うりんかい線(東京臨海高速鉄道)も、鉄道模型を操作して遊べるブースを出展。品川警察署、品川消防署、大井競馬場、福島県伊達市などによる車両展示や物産販売も行われた。

山手線新型車両E235系(量産先行車)の外観など

東京総合車両センターの一般公開、会場の様子